「到達運動」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
51行目: 51行目:
=====''V6A''=====
=====''V6A''=====
この領域の到達運動ニューロンも、運動の方向や奥行きにも反応選択性を示す。視覚反応も、対側の空間に視覚受容野を持ち、全体として視野の周辺部までカバーする(Galletti et al., 2003)。視覚[[受容野]]は、眼球位置によって影響を受けず、頭部中心座標系における位置情報を表現しているニューロンが認められる(Galletti et al., 1993)。さらに、腕の固有感覚や皮膚感覚など体性感覚刺激に反応するニューロンが認められている。また、近年、この領域で到達運動に関わるニューロン以外に把持運動に関連するニューロン活動が記録されている(Galletti & Fattori, 2017)。これらのニューロンは、到達運動と把持運動の協調的制御を行っていると考えられる。
この領域の到達運動ニューロンも、運動の方向や奥行きにも反応選択性を示す。視覚反応も、対側の空間に視覚受容野を持ち、全体として視野の周辺部までカバーする(Galletti et al., 2003)。視覚[[受容野]]は、眼球位置によって影響を受けず、頭部中心座標系における位置情報を表現しているニューロンが認められる(Galletti et al., 1993)。さらに、腕の固有感覚や皮膚感覚など体性感覚刺激に反応するニューロンが認められている。また、近年、この領域で到達運動に関わるニューロン以外に把持運動に関連するニューロン活動が記録されている(Galletti & Fattori, 2017)。これらのニューロンは、到達運動と把持運動の協調的制御を行っていると考えられる。
=====''[[背側運動前野]](PMd)''=====
PMdでは、到達運動や手首傾きに関わるニューロン活動が記録される(Rizzolatti et al., 2014)。視覚刺激を出してから遅延を与えて到達運動をする課題では、運動に先行した活動(set-related activity)が見られ、運動の準備に関わると考えられる(Wise et al., 1997)。到達運動のためのターゲットの位置が空間的に表現されるのではなく、抽象的に表現される場合でも、運動に変換する過程において反応が認められる。運動効果器(右腕 左腕)の選択にも関わることが明らかになっている(Hoshi & Tanji, 2000)。
356

回編集

案内メニュー