16,040
回編集
細編集の要約なし |
細 (→脳の領域化とは) |
||
10行目: | 10行目: | ||
==脳の領域化とは== | ==脳の領域化とは== | ||
[[ファイル:Sasai Regionalization Fig1.png|サムネイル|'''図1. 脳の領域化と、運命決定図。胚の背側からの模式図'''<br><ref name=Gilbert>'''Scott F. Gilbert & Michael J. F. Baressi. (2016)'''<br>Developmental Biology, Eleventh Edition<br>Sinauer Associates Inc.</ref>をもとに作成。]] | |||
[[ファイル:Sasai Regionalization Fig2.png|サムネイル|'''図2. 前後軸、背腹軸に沿った分泌因子、転写因子の一部の発現領域'''<br>Mはmesencephalon、Rはrhombencephalon。大脳領域はpretectum (視蓋前域; p1), thalamus (視床; p2 ) prethalamus (視床下部; p3)3つの領域に分けられる。<br><ref name=Harada2016><pubmed>27273073</pubmed></ref><ref name=Martinez2013>'''Martínez, S.P., E.; Echevarria, D. (2013)'''<br>Ontogeny of the Vertebrate Nervous System<br>Neurosciences - From Molecule to Behavior: a university textbook. pp 47-61</ref><ref name=Vieira2010><pubmed>19876817</pubmed></ref> などを参考にして作成。]] | |||
脳は、発生初期には均一な神経前駆細胞の集団だが、発生の進行とともに個々の細胞が特定の性質を獲得し、脳神経細胞としての役割を持つようになる。この過程で、各機能を持った細胞は集団として特定の位置に配置され、各細胞が同一集団内、または集団を越えて相互作用し、脳が全体として中枢神経としての機能を発揮するようになる。この課程で、特定の機能を持った細胞が集団を形成して特定の位置に配置されることを「脳の領域化」という。 | 脳は、発生初期には均一な神経前駆細胞の集団だが、発生の進行とともに個々の細胞が特定の性質を獲得し、脳神経細胞としての役割を持つようになる。この過程で、各機能を持った細胞は集団として特定の位置に配置され、各細胞が同一集団内、または集団を越えて相互作用し、脳が全体として中枢神経としての機能を発揮するようになる。この課程で、特定の機能を持った細胞が集団を形成して特定の位置に配置されることを「脳の領域化」という。 | ||