16,039
回編集
細 (→予後) |
|||
103行目: | 103行目: | ||
抗NMDA受容体脳炎501例の検討では、394例は[[modified Rankin Scale]] (mRS)でmRS0-2に回復し、約80%は軽度の障害で自立した生活が可能となるが、30例が死亡し、45例が再発している<ref name=Titulaer2013></ref>。髄液GluN2B抗体(ELISA)高値のNHALE100例(日本)の検討では、死亡率は5%で、[[wj:日常生活動作|日常生活動作]] ([[wj:ADL|ADL]])の障害は27.4%に、てんかん発作が21.1%に、精神障害が30.4%に、認知機能障害が42.9%に、運動機能障害が18.9%に後遺症として見られている<ref name=高橋幸利2016>'''高橋幸利 (2016)'''<br>非ヘルペス性急性辺縁系脳炎157例の検討:急性期治療と予後. Neuroinfection 21:121-127. </ref>。 | 抗NMDA受容体脳炎501例の検討では、394例は[[modified Rankin Scale]] (mRS)でmRS0-2に回復し、約80%は軽度の障害で自立した生活が可能となるが、30例が死亡し、45例が再発している<ref name=Titulaer2013></ref>。髄液GluN2B抗体(ELISA)高値のNHALE100例(日本)の検討では、死亡率は5%で、[[wj:日常生活動作|日常生活動作]] ([[wj:ADL|ADL]])の障害は27.4%に、てんかん発作が21.1%に、精神障害が30.4%に、認知機能障害が42.9%に、運動機能障害が18.9%に後遺症として見られている<ref name=高橋幸利2016>'''高橋幸利 (2016)'''<br>非ヘルペス性急性辺縁系脳炎157例の検討:急性期治療と予後. Neuroinfection 21:121-127. </ref>。 | ||
[[ファイル:Takahashi anti NMDAR encephalitis Fig4.png|サムネイル|'''図4. NMDA受容体抗体の作用''']] | [[ファイル:Takahashi anti NMDAR encephalitis Fig4.png|サムネイル|'''図4. NMDA受容体抗体の作用'''|文献<ref>'''Yukitoshi Takahashi, Shigeko Nishimura, Emiko Takao, Risa Kasai, Kaoru Enokida, Kuniko Ida, Masataka Fukuoka, Takayoshi Koike, Hiroo Omatsu, Tokito Yamaguchi, Shiho Takano, Tomoyuki Yoshida, Hisashi Mori (in press)'''<br>Characteristics of internalization of NMDA-type GluRs with antibodies to GluN1 and GluN2B, Journal of Neuroimmunology.</ref>より引用。 | ||
]] | |||
== 病態生理 == | == 病態生理 == | ||
MMDA受容体に対する自己抗体が病態の中核を司る免疫介在性の脳炎である。 | MMDA受容体に対する自己抗体が病態の中核を司る免疫介在性の脳炎である。 |