「レビー小体型認知症」の版間の差分

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== 鑑別診断 ==
== 鑑別診断 ==
ADとの鑑別では、幻視、パーキンソニズム、RBD、認知機能の変動のうち1つが明らかな場合、指標的バイオマーカーの検査を計画すると良い。特に認知症が軽症の時期から幻視が明らか、あるいはRBDがみられればレビー小体型認知症である可能性は高い。幻視の類縁症状である実体意識性、通過幻視などは本人に質問して初めて判明することも多い。幻視がなくても認知症が軽症のうちから人物誤認などの誤認症状がみられる場合、レビー小体型認知症を疑う根拠になるのでバイオマーカーによる鑑別を検討する。ただし中等度以上に認知症が進行するとADでも誤認症状はみられるようになるので慎重な鑑別が必要になる。一方で妄想、興奮、意欲低下はAD, レビー小体型認知症いずれでも初期からみられ、非特異的な症状である。また幻聴は幻視に比べるとレビー小体型認知症への特異性は低く、初期ADでも高齢女性では幻聴、特に幻音楽は時々経験する。
 アルツハイマー病との鑑別では、幻視、パーキンソニズム、RBD、認知機能の変動のうち1つが明らかな場合、指標的バイオマーカーの検査を計画すると良い。特に認知症が軽症の時期から幻視が明らか、あるいはRBDがみられればレビー小体型認知症である可能性は高い。幻視の類縁症状である実体意識性、通過幻視などは本人に質問して初めて判明することも多い。幻視がなくても認知症が軽症のうちから人物誤認などの誤認症状がみられる場合、レビー小体型認知症を疑う根拠になるのでバイオマーカーによる鑑別を検討する。ただし中等度以上に認知症が進行するとADでも誤認症状はみられるようになるので慎重な鑑別が必要になる。一方で妄想、興奮、意欲低下はアルツハイマー病, レビー小体型認知症いずれでも初期からみられ、非特異的な症状である。また幻聴は幻視に比べるとレビー小体型認知症への特異性は低く、初期ADでも高齢女性では幻聴、特に幻音楽は時々経験する。
幻視はないが筋強剛、寡動が主体の非定型パーキンソニズムと認知症がみられる場合、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核症候群、多系統萎縮症などの鑑別が必要である。これらの疾患との鑑別にはMIBG心筋シンチグラフィーが有用である。筋強剛はないがすり足歩行、小股歩行がみられ認知症を呈する場合には正常圧水頭症、皮質下型血管性認知症が鑑別に挙がる。これらの疾患との鑑別には頭部MRI、脳血流SPECTが有用である。
 
 幻視はないが筋強剛、寡動が主体の非定型パーキンソニズムと認知症がみられる場合、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核症候群、多系統萎縮症などの鑑別が必要である。これらの疾患との鑑別にはMIBG心筋シンチグラフィーが有用である。筋強剛はないがすり足歩行、小股歩行がみられ認知症を呈する場合には正常圧水頭症、皮質下型血管性認知症が鑑別に挙がる。これらの疾患との鑑別には頭部MRI、脳血流SPECTが有用である。


== 臨床症状と病態生理 ==
== 臨床症状と病態生理 ==

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