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== 治療 == | == 治療 == | ||
* 1st line: カルバマゼピン。著効する場合が多い<ref name=Campbell1966><pubmed>5327969</pubmed></ref> <ref name=日本神経治療学会治療指針作成委員会編</ref><ref | * 1st line: カルバマゼピン。著効する場合が多い<ref name=Campbell1966><pubmed>5327969</pubmed></ref> <ref name=日本神経治療学会治療指針作成委員会編></ref><ref name=Katusic1990><pubmed>2301931</pubmed></ref>[4][13][14]。一般的には100mgから開始し、通常維持量は200~400mg、最大量で600-800mgを超えない。 | ||
* 2nd line: カルバマゼピンで皮疹、肝機能障害、汎血球減少症など副作用が出現した場合や無効例にはフェニトイン、プレガバリン、クロナゼパムなどを投与する。効果はカルバマゼピンに通常劣る。 | * 2nd line: カルバマゼピンで皮疹、肝機能障害、汎血球減少症など副作用が出現した場合や無効例にはフェニトイン、プレガバリン、クロナゼパムなどを投与する。効果はカルバマゼピンに通常劣る。 | ||
* 3rd line: 治療抵抗性の場合は、有効性の高い神経血管減圧術を考慮する。しかし髄液漏、髄膜炎、聴力低下などの合併症が稀に生ずることもあり、より合併症の少ないガンマナイフ療法や三叉神経ブロックも選択されるが、根治療法ではない<ref name=日本神経治療学会治療指針作成委員会編</ref> [13]。 | * 3rd line: 治療抵抗性の場合は、有効性の高い神経血管減圧術を考慮する。しかし髄液漏、髄膜炎、聴力低下などの合併症が稀に生ずることもあり、より合併症の少ないガンマナイフ療法や三叉神経ブロックも選択されるが、根治療法ではない<ref name=日本神経治療学会治療指針作成委員会編></ref> [13]。 | ||
== 疫学 == | == 疫学 == | ||
1945年~1984年の米国での疫学調査では、10万人あたり年間発症数は4-13人と報告されている[14]。男女比は1:1.5~1.74と女性に多かった<ref name=Barker1996><pubmed>8598865</pubmed></ref><ref name=Katusic1990><pubmed>2301931</pubmed></ref><ref name=Barker1996><pubmed>8598865</pubmed></ref><ref name=Maarbjerg2014><pubmed>25231219</pubmed></ref> [5][7] [14]。また年齢が進むほど発症者が増加することも明らかであり、例えば40歳代で3.7人であったものが、70歳代では25人と大きな差異を認めている。イギリスでの検討では、10万人あたりの年間発症数は8人であった<ref name=MacDonald2000><pubmed>10733998</pubmed></ref> [15]。高血圧<ref name=Katusic1990><pubmed>2301931</pubmed></ref> [14]や片頭痛<ref name=Lin2016><pubmed>26692399</pubmed></ref> [16]が三叉神経痛の危険因子であることが報告されている。 | |||
==参考文献== | ==参考文献== |