「脆弱X症候群」の版間の差分

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英:fragile X syndrome 独:Fragiles-X-Syndrom 仏:syndrome de l'X fragile
英:fragile X syndrome 独:Fragiles-X-Syndrom 仏:syndrome de l'X fragile


{{box|text= 脆弱X症候群はX連鎖性遺伝形式をとる、知的障害、自閉傾向、特有の顔貌などを示す疾患である。X染色体上のFMR1遺伝子の5’非翻訳領域のCGGリピートの伸長(201リピート以上)により引き起こされる。遺伝性の知的障害では、最も研究の進んでいる疾患の一つで、病態、診断、治療などの研究が盛んに行われている。家系内には同じ伸長リピート、あるいは201リピートよりも短い伸長リピートを有する母などがいる。本疾患は、短い伸長リピートが減数分裂・体細胞分裂において複製される過程で伸長することにより、世代と共に発症し、さらには発症年齢が若年化したり症状が重篤化する(表現促進現象)。短い伸長リピートをもつ人では、50代以降で発症する神経変性疾患(fragile-X associated tremor and ataxia syndrome、FXTAS)や早期卵巣不全などの症状を呈する場合がある。これらの遺伝の特徴を踏まえた、遺伝カウンセリングや診療体制が必要となる。}}
{{box|text= 脆弱X症候群はX連鎖性遺伝形式をとる、知的障害、自閉傾向、特有の顔貌などを示す疾患である。X染色体上のFMR1遺伝子の5’非翻訳領域のCGGリピートの伸長(201リピート以上)により引き起こされる。遺伝性の知的障害では、最も研究の進んでいる疾患の一つで、病態、診断、治療などの研究が盛んに行われている。本疾患はCGGリピートが下の世代へ受け継がれる際、減数分裂・体細胞分裂において複製される過程で伸長することにより発症する。家系内には同じ伸長リピート、あるいは201リピートよりも短い伸長リピートを有する母などがいる。短い伸長リピートをもつ人では、50代以降で発症する神経変性疾患(fragile-X associated tremor and ataxia syndrome、FXTAS)や早期卵巣不全などの症状を呈する場合がある。これらの遺伝の特徴を踏まえた、遺伝カウンセリングや診療体制が必要となる。}}


== 脆弱X症候群とは==
== 脆弱X症候群とは==

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