「筋強直性ジストロフィー」の版間の差分

40行目: 40行目:
== 臨床症状 ==
== 臨床症状 ==
=== 主要な症状 ===
=== 主要な症状 ===
 筋ジストロフィーのひとつとされ、疾患名の如く進行性の筋萎縮・筋力低下に加え筋強直現象を特徴とするが、むしろ全身疾患である。疾患管理上重要な症状として、呼吸障害・嚥下障害、不整脈・心臓伝導障害、高次機能低下や先天型の精神発達遅滞といった中枢神経症状などがある。表1に様々な症状を示したが、すべてが一人の患者に現れるわけではない。
 筋ジストロフィーのひとつとされ、疾患名の如く進行性の筋萎縮・筋力低下に加え筋強直現象を特徴とするが、むしろ全身疾患である。疾患管理上重要な症状として、呼吸障害・嚥下障害、不整脈・心臓伝導障害、高次機能低下や先天型の精神発達遅滞といった中枢神経症状などがある。'''表1'''に様々な症状を示したが、すべてが一人の患者に現れるわけではない。


==== 骨格筋 ====
==== 骨格筋 ====
122行目: 122行目:
|| 20~70歳 || 50-100 || 白内障・ごく軽度の筋強直
|| 20~70歳 || 50-100 || 白内障・ごく軽度の筋強直
|}
|}
==== 筋硬直性ジストロフィー1型女性の妊娠・出産 ====
 自然流産、分娩遷延、胎盤遺残、分娩後出血などの合併症を起こしやすい。リスクを理解し、十分な準備と体制を整えて臨むことが大切である。
 また、胎児が先天型である場合には、羊水過多や切迫早産などを認めることがある。出生時より全身性の筋緊張低下(フロッピーインファント)、呼吸障害、哺乳障害などの症状が見られ、人工呼吸や経管栄養が必要となることがある。新生児期を乗り越えた後は遅れながらも運動発達し、多くの例で歩行獲得に至る。


=== 筋硬直性ジストロフィー2型の症状 ===
=== 筋硬直性ジストロフィー2型の症状 ===
146行目: 151行目:
| 先天型 || あり || なし
| 先天型 || あり || なし
|}
|}
1型 DM2
遺伝的原因 原因遺伝子 DMPK CNBP (ZNF9)
繰り返し塩基 CTG CCTG
リピート存在部位 3’非翻訳領域 イントロン1
リピート回数 50 - 5,000 75 - 11,000
臨床症状 筋萎縮の分布 遠位優位 近位優位
強いミオトニー なし あり
先天型 あり なし
=== DM1女性の妊娠・出産 ===
 妊娠・出産は健康人においても一定のリスクを伴うが、1型では、自然流産、分娩遷延、胎盤遺残、分娩後出血などの合併症を起こしやすい。リスクを理解し、十分な準備と体制を整えて臨むことが大切である。
 また、胎児が先天型である場合には、羊水過多や切迫早産などを認めることがある。出生時より全身性の筋緊張低下(フロッピーインファント)、呼吸障害、哺乳障害などの症状が見られ、人工呼吸や経管栄養が必要となることがある。新生児期を乗り越えた後は遅れながらも運動発達し、多くの例で歩行獲得に至る。


== 遺伝 ==
== 遺伝 ==