「脊髄小脳変性症」の版間の差分

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==== 潜性遺伝型====
==== 潜性遺伝型====
 [[Friedreich失調症]] ([[Friedreich ataxia]]、[[FRDA]])、[[毛細血管拡張性小脳失調症]] ([[ataxia telangiectasia]]、AT) など一部の疾患を除き、原因遺伝子座が同定されたものは[[常染色体潜性遺伝性脊髄小脳変性症]] ([[spinocerebellar ataxia, autosomal recessive]], [[SCAR]]) と命名され、SCAR28まで同定されている ('''表4''') 。潜性遺伝の脊髄小脳変性症は、一般的に原因遺伝子タンパク質の機能喪失 (loss of function) により発症すると考えられており、そのため若年発症の疾患が多い。
 [[Friedreich失調症]] ([[Friedreich ataxia]]、[[FRDA]])、[[毛細血管拡張性小脳失調症]] ([[ataxia telangiectasia]]、AT) など一部の疾患を除き、原因遺伝子座が同定されたものは[[常染色体潜性遺伝性脊髄小脳失調症]] ([[spinocerebellar ataxia, autosomal recessive]], [[SCAR]]) と命名され、SCAR28まで同定されている ('''表4''') 。潜性遺伝の脊髄小脳変性症は、一般的に原因遺伝子タンパク質の機能喪失 (loss of function) により発症すると考えられており、そのため若年発症の疾患が多い。


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[[ファイル:Yokoseki spinocerebellar degeneration Fig4.png|サムネイル|'''図4. 脊髄小脳の神経連絡'''<br>破線は小脳への入力、実線は小脳からの出力を示す。]]
[[ファイル:Yokoseki spinocerebellar degeneration Fig4.png|サムネイル|'''図4. 脊髄小脳の神経連絡'''<br>破線は小脳への入力、実線は小脳からの出力を示す。]]
[[ファイル:Yokoseki spinocerebellar degeneration Fig5.png|サムネイル|'''図5. 前庭小脳の神経連絡'''<br>破線は小脳への入力、実線は小脳からの出力を示す。]]
[[ファイル:Yokoseki spinocerebellar degeneration Fig5.png|サムネイル|'''図5. 前庭小脳の神経連絡'''<br>破線は小脳への入力、実線は小脳からの出力を示す。]]
== 病態生理 ==
== 病態生理 ==
 人が動作をする際には、小脳による運動制御が必須であるが、その制御を行う際には、脳内に[[内部モデル]]を必要とする「[[内部モデル仮説]]」が提唱されている<ref name=Wolpert1998><pubmed>21227230</pubmed></ref> 。運動に必要な内部モデルの形成、情報処理、最適化において、小脳の役割が重要であると考えられている。
 人が動作をする際には、小脳による運動制御が必須であるが、その制御を行う際には、脳内に[[内部モデル]]を必要とする「[[内部モデル仮説]]」が提唱されている<ref name=Wolpert1998><pubmed>21227230</pubmed></ref> 。運動に必要な内部モデルの形成、情報処理、最適化において、小脳の役割が重要であると考えられている。

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