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=== 選択的セロトニン再取り込み阻害薬 === | === 選択的セロトニン再取り込み阻害薬 === | ||
前述の治療ガイドラインでは、薬物療法における第一選択薬は、[[選択的セロトニン再取り込み阻害薬]](selective serotonin reuptake inhibitor:SSRI)を挙げている。本邦でも、2008年に[[wikipedia:JA:厚生労働省|厚生労働省]]こころの健康科学事業「パニック障害の治療法の最適化と治療ガイドラインの策定に関する研究班」により作成されたPDに関するハンドブックがあり、こちらも大筋では前述のガイドラインに一致し、本邦で適応が通っている[[wikipedia:ja:パロキセチン | パロキセチン]]か[[wikipedia:ja:セルトラリン|sertraline]]で治療を開始することを推奨している<ref name="ref26">'''竹内龍雄,大野裕,貝谷久宣 他'''<br>パニック障害の治療ガイドライン.パニック障害ハンドブック 治療ガイドラインと診療の実際(熊野宏昭,久保木富房 編<br>pp13-28,医学書院,東京,2008.</ref>。その理由として、選択的セロトニン再取り込み阻害薬の抗パニック効果としては、前述した三還系抗うつ薬と同等であるとされているものの、三還系抗うつ薬は抗コリン作用や[[wikipedia:JA:心血管系|心血管系]]への副作用が強く、忍容性の面で問題があるからである。また、[[wikipedia:venlafaxine|venlafaxine]]のように、[[セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬]](serotonin noradrenalin reuptake inhibitor, SNRI)の中にもPDに有効とされる薬剤もあるが<ref><pubmed>19358784</pubmed></ref> | 前述の治療ガイドラインでは、薬物療法における第一選択薬は、[[選択的セロトニン再取り込み阻害薬]](selective serotonin reuptake inhibitor:SSRI)を挙げている。本邦でも、2008年に[[wikipedia:JA:厚生労働省|厚生労働省]]こころの健康科学事業「パニック障害の治療法の最適化と治療ガイドラインの策定に関する研究班」により作成されたPDに関するハンドブックがあり、こちらも大筋では前述のガイドラインに一致し、本邦で適応が通っている[[wikipedia:ja:パロキセチン | パロキセチン]]か[[wikipedia:ja:セルトラリン|sertraline]]で治療を開始することを推奨している<ref name="ref26">'''竹内龍雄,大野裕,貝谷久宣 他'''<br>パニック障害の治療ガイドライン.パニック障害ハンドブック 治療ガイドラインと診療の実際(熊野宏昭,久保木富房 編<br>pp13-28,医学書院,東京,2008.</ref>。その理由として、選択的セロトニン再取り込み阻害薬の抗パニック効果としては、前述した三還系抗うつ薬と同等であるとされているものの、三還系抗うつ薬は抗コリン作用や[[wikipedia:JA:心血管系|心血管系]]への副作用が強く、忍容性の面で問題があるからである。また、[[wikipedia:venlafaxine|venlafaxine]]のように、[[セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬]](serotonin noradrenalin reuptake inhibitor, SNRI)の中にもPDに有効とされる薬剤もあるが<ref><pubmed>19358784</pubmed></ref><ref><pubmed>16894619</pubmed></ref>、残念ながらわが国では使用できないのが現状である。 | ||
=== ベンゾジアゼピン系抗不安薬 === | === ベンゾジアゼピン系抗不安薬 === |