「内側視索前野」の版間の差分

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===睡眠===
===睡眠===
 ヒトを含む哺乳類で内側視索前野の損傷が睡眠の障害を起こす。視索前野の腹外側部に分布するGABAやガラニン作動ニューロンがnon-REM睡眠を起こす<ref name=Sherin1996><pubmed>8539624</pubmed></ref><ref name=Gong2004><pubmed>14966298</pubmed></ref><ref name=Takahashi2009><pubmed>19285545</pubmed></ref>。一方、これらの細胞群の背側と内側に散在するニューロンの破壊はREM睡眠の減少をきたした。Jouvetらは興奮性神経毒によるネコ視索前野ニューロンの破壊が持続的な不眠を起こし、この効果は視床下部後部へのGABA注入で拮抗された<ref name=Sallanon1989><pubmed>2601839</pubmed></ref>。最近の光遺伝学的研究によれば、マウス内側視索前野腹側部のGABA作動性ニューロンの光刺激により、視床下部後部の隆起乳頭体核のヒスタミン作動ニューロンの抑制によりnon-REM睡眠、REM睡眠を起すとの報告があり<ref name=Chung2017><pubmed>28514446</pubmed></ref>、Jouvetら<ref name=Sallanon1989></ref>の先行研究と合致する。  
 ヒトを含む哺乳類で内側視索前野の損傷が睡眠の障害を起こす。視索前野の腹外側部に分布するGABAやガラニン作動ニューロンがnon-REM睡眠を起こす<ref name=Sherin1996><pubmed>8539624</pubmed></ref><ref name=Gong2004><pubmed>14966298</pubmed></ref><ref name=Takahashi2009><pubmed>19285545</pubmed></ref>。一方、これらの細胞群の背側と内側に散在するニューロンの破壊はREM睡眠の減少をきたした。Jouvetらは興奮性神経毒によるネコ視索前野ニューロンの破壊が持続的な不眠を起こし、この効果は視床下部後部へのGABA注入で拮抗されることを示した<ref name=Sallanon1989><pubmed>2601839</pubmed></ref>。最近の光遺伝学的研究によれば、マウス内側視索前野腹側部のGABA作動性ニューロンの光刺激により、視床下部後部の隆起乳頭体核のヒスタミン作動ニューロンの抑制によりnon-REM睡眠、REM睡眠を起すとの報告があり<ref name=Chung2017><pubmed>28514446</pubmed></ref>、Jouvetら<ref name=Sallanon1989></ref>の先行研究と合致する。  


===体温調節===
===体温調節===
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