16,040
回編集
細編集の要約なし |
細 (→組織学的特徴) |
||
20行目: | 20行目: | ||
: '''[[深灰白層]]'''(''s. griseum profundum''):[[視蓋遠心路]]は主にこの層の細胞を起始とする。 | : '''[[深灰白層]]'''(''s. griseum profundum''):[[視蓋遠心路]]は主にこの層の細胞を起始とする。 | ||
: '''[[深線維層]]'''(''s. fibrosum profundum''):視蓋遠心線維に加え、両側視蓋を結ぶ交連線維からなる。 | : '''[[深線維層]]'''(''s. fibrosum profundum''):視蓋遠心線維に加え、両側視蓋を結ぶ交連線維からなる。 | ||
: '''[[脳室周囲層]]'''(''s. periventricular''または''periventricular gray zone'' (PGZ)):視神経層にまで達する長い上行性の[[樹状突起]]をもつ神経細胞よりなる。これらの神経細胞は[[グルタミン酸]]作動性、[[GABA]]作動性に加え[[グリシン]]作動性のものが含まれる<ref><pubmed> 21390291</pubmed></ref> | : '''[[脳室周囲層]]'''(''s. periventricular''または''periventricular gray zone'' (PGZ)):視神経層にまで達する長い上行性の[[樹状突起]]をもつ神経細胞よりなる。これらの神経細胞は[[グルタミン酸]]作動性、[[GABA]]作動性に加え[[グリシン]]作動性のものが含まれる<ref><pubmed> 21390291</pubmed></ref>。キンギョやゼブラフィッシュなどの硬骨魚類の視蓋PGZでは成体[[神経新生]]が観察される<ref><pubmed> 6842282</pubmed></ref>。 | ||
網膜から視神経を介して位置保存的な規則的投射があり、視蓋には[[網膜部位局在構造]]([[レチノトピー]])すなわち[[視野地図]]が形成されている。網膜鼻側部,側頭側部,背側部,腹側部に由来する視神経線維は各々,反対側視蓋の尾側部,吻側部,腹側部,背側部と連絡する。これにより、網膜上に結ばれた像が各部分の相対的な位置関係を保ったまま視蓋に再現されることになる('''図3''')。この規則的な軸索投射の形成には[[Eph]]-[[ephrin]]を介したメカニズム<ref><pubmed> 9530499</pubmed></ref>が働いている。 | 網膜から視神経を介して位置保存的な規則的投射があり、視蓋には[[網膜部位局在構造]]([[レチノトピー]])すなわち[[視野地図]]が形成されている。網膜鼻側部,側頭側部,背側部,腹側部に由来する視神経線維は各々,反対側視蓋の尾側部,吻側部,腹側部,背側部と連絡する。これにより、網膜上に結ばれた像が各部分の相対的な位置関係を保ったまま視蓋に再現されることになる('''図3''')。この規則的な軸索投射の形成には[[Eph]]-[[ephrin]]を介したメカニズム<ref><pubmed> 9530499</pubmed></ref>が働いている。 |