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細編集の要約なし |
細 (→振動体に関する議論) |
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転写を介したフィードバックループが概日性の遺伝子発現リズムを生み出す基本骨格であることは広く受け入れられているが<ref name=田澤2009 /><ref name=岡村2004/><ref name=海老原2012 /> (1-3)、動物においてその仕組みが概日性の振動体を構成するか否かに関しては、上記の『概日振動体の構成要素』'''1-5.'''の基準において、実験的な検証と議論が続いている<ref name=Lakin-Thomas2006><pubmed>16603673</pubmed></ref>(16)。基準'''5.'''に関して、概日リズムに関わる転写関連因子を一定に発現した場合に、表出リズムが消失するか否かの検証実験が報告されている。ショウジョウバエにおいて、per遺伝子を欠損した個体において、per遺伝子を一定に発現させて遺伝子補完を行った場合でも、行動リズムは観察される<ref name=Yang2001><pubmed>11239435</pubmed></ref>(17)。また、哺乳類の細胞においてCRY1/2タンパク質を一定に発現させたり、あるいはラットにおいてPer1 mRNAを一定に発現させても、概日リズムは観察される<ref name=Fan2007><pubmed>17583506</pubmed></ref><ref name=Numano2006><pubmed>16537451</pubmed></ref>(18, 19)。 | 転写を介したフィードバックループが概日性の遺伝子発現リズムを生み出す基本骨格であることは広く受け入れられているが<ref name=田澤2009 /><ref name=岡村2004/><ref name=海老原2012 /> (1-3)、動物においてその仕組みが概日性の振動体を構成するか否かに関しては、上記の『概日振動体の構成要素』'''1-5.'''の基準において、実験的な検証と議論が続いている<ref name=Lakin-Thomas2006><pubmed>16603673</pubmed></ref>(16)。基準'''5.'''に関して、概日リズムに関わる転写関連因子を一定に発現した場合に、表出リズムが消失するか否かの検証実験が報告されている。ショウジョウバエにおいて、per遺伝子を欠損した個体において、per遺伝子を一定に発現させて遺伝子補完を行った場合でも、行動リズムは観察される<ref name=Yang2001><pubmed>11239435</pubmed></ref>(17)。また、哺乳類の細胞においてCRY1/2タンパク質を一定に発現させたり、あるいはラットにおいてPer1 mRNAを一定に発現させても、概日リズムは観察される<ref name=Fan2007><pubmed>17583506</pubmed></ref><ref name=Numano2006><pubmed>16537451</pubmed></ref>(18, 19)。 | ||
2011年、ヒト赤血球においてペルオキシレドキシンというタンパク質の酸化還元状態が概日リズムを示すことが報告された<ref name= | 2011年、ヒト赤血球においてペルオキシレドキシンというタンパク質の酸化還元状態が概日リズムを示すことが報告された<ref name=ONeill2011><pubmed>21270888</pubmed></ref>(20)。赤血球には核がないため、本報告は転写を介したフィードバックループに依存しない振動機構が存在することを示唆するものであった。その後、Cry1/2欠損やPer1/2欠損、Bmal1欠損マウスにおいても、細胞レベルにおいては遺伝子やタンパク質の発現リズムが観察されることが報告されている<ref name=Ono2013><pubmed>23575670</pubmed></ref><ref name=Maywood2013><pubmed>23690615</pubmed></ref><ref name=Ko2010><pubmed>20967239</pubmed></ref><ref name=Ray2020><pubmed>32054765</pubmed></ref>(21-24)。 | ||
==翻訳後修飾酵素の役割と進化的保存性== | ==翻訳後修飾酵素の役割と進化的保存性== |