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<font size="+1">[https://researchmap.jp/ichirofujita 藤田 一郎]</font><br> | <font size="+1">[https://researchmap.jp/ichirofujita 藤田 一郎]</font><br> | ||
'' | ''大阪大学大学院 生命機能研究科・脳情報通信融合研究センター''<br> | ||
''立命館大学総合科学技術研究機構''<br> | |||
''関西大学大学院総合情報学研究科''<br> | |||
DOI:<selfdoi /> 原稿受付日:2023年9月4日 原稿完成日:2023年10月1日<br> | DOI:<selfdoi /> 原稿受付日:2023年9月4日 原稿完成日:2023年10月1日<br> | ||
担当編集委員:[http://researchmap.jp/keijitanaka 田中 啓治](国立研究開発法人理化学研究所 脳神経科学研究センター)<br> | 担当編集委員:[http://researchmap.jp/keijitanaka 田中 啓治](国立研究開発法人理化学研究所 脳神経科学研究センター)<br> | ||
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英:binocular stereopsis 独:binokulare Stereoskopie 仏:stéréoosie binoculaire | 英:binocular stereopsis 独:binokulare Stereoskopie 仏:stéréoosie binoculaire | ||
{{box|text= | {{box|text= 両眼立体視とは、両目を使うことで奥行きや立体構造を感じる視覚能力を指す。片目でも世界はかなりの程度、立体的に見えるが、両目を使うことで片目では得られない奥行きを明白に感じる。すなわち、個々の物体には前後方向に厚みがあり、容積を占め、前後に位置する物体と物体の間には距離があることを実感する。また、物体を構成する面の境界、傾斜、曲率を感じることで、その立体構造を正確に知ることができる。この知覚は、左右の網膜に投影された対象像のわずかなずれ(両眼視差)を脳が利用することで作り出され、日常の多様な局面で役に立っている。ただし、両眼立体視の鋭さには大きな個人差があり、人口の数%の人は両眼立体視ができない。両眼視差の検出は一次視覚野でなされ、背側視覚経路、腹側視覚経路の多くの大脳皮質領野がさらに処理を行い、絶対視差から相対視差の抽出、両眼対応問題の解決、図地分離、他の奥行き手がかりとの情報統合、面構造や物体の3D構造への感受性形成などを通して、両眼立体視のさまざまな機能的側面の実現に寄与している。}} | ||
== 両眼立体視とは == | == 両眼立体視とは == |