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脊椎動物では、発生段階初期において、間脳に由来する神経外胚葉が陥入して窪み状の神経管が形成される(眼小窩、optic pit)。この窪みがやがてふくらんだ胞状(眼胞、optic vesicle)となり、外側の外胚葉に触れると、さらに陥入を起こし、眼杯(optic cup)を形成する。分化が進むと、眼杯の窪みの部分(眼杯内板)が感覚神経細胞を含む網膜となり、外側(眼杯外板)はメラニン色素を含む色素上皮層となる。つまり、網膜は間脳の一部が突出して形成される組織であり、中枢神経系の一部である。 | 脊椎動物では、発生段階初期において、間脳に由来する神経外胚葉が陥入して窪み状の神経管が形成される(眼小窩、optic pit)。この窪みがやがてふくらんだ胞状(眼胞、optic vesicle)となり、外側の外胚葉に触れると、さらに陥入を起こし、眼杯(optic cup)を形成する。分化が進むと、眼杯の窪みの部分(眼杯内板)が感覚神経細胞を含む網膜となり、外側(眼杯外板)はメラニン色素を含む色素上皮層となる。つまり、網膜は間脳の一部が突出して形成される組織であり、中枢神経系の一部である。 | ||
== | == 組織構築 == | ||
網膜は組織学的に異なる10層からなる。眼底側を外層、眼球中心側を内層とし、外層側から網膜色素上皮層、視細胞層(桿体・錐体層)、外境界膜層、外顆粒層、外網状層、内顆粒層、内網状層、神経節細胞層、視神経線維層、内境界膜層と定義される。 | 網膜は組織学的に異なる10層からなる。眼底側を外層、眼球中心側を内層とし、外層側から網膜色素上皮層、視細胞層(桿体・錐体層)、外境界膜層、外顆粒層、外網状層、内顆粒層、内網状層、神経節細胞層、視神経線維層、内境界膜層と定義される。 | ||