「アクチビン」の版間の差分

編集の要約なし
104行目: 104行目:


=== 発生===
=== 発生===
 アクチビンのツメガエル胚のアニマルキャップ刺激による強力な中胚葉誘導作用は関連研究を大きく進展させた。アクチビンの濃度依存的に様々な臓器形成を誘導することが可能なことが明らかになっており、再生医療の発端であったと言える<ref name=Asashima2024><pubmed>38295873</pubmed></ref>。
 アクチビンの[[ツメガエル]]胚の[[アニマルキャップ]]刺激による強力な[[中胚葉]]誘導作用は関連研究を大きく進展させた。アクチビンの濃度依存的に様々な臓器形成を誘導することが可能なことが明らかになっており、再生医療の発端であったと言える<ref name=Asashima2024><pubmed>38295873</pubmed></ref>。


 多能性幹細胞であるES細胞(embryonic stem cell)の培養系やEB(embryoid body)において多分化能の維持や分化には多くの因子が働いている。アクチビンは、幹細胞の神経誘導に関与する。また、胚性幹細胞由来の終脳神経前駆細胞における皮質介在ニューロン分化を制御している<ref name=Cambray2012><pubmed>22588303</pubmed></ref>。ES, iPS細胞を用いた研究から、アクチビンは線状体投射ニューロンへの細胞分化の決定に関与するものと考えられる<ref name=Arber2015><pubmed>25804741</pubmed></ref>。近年の再生医療研究に欠かせない因子となっている。
 [[多能性幹細胞]]である[[胚性幹細胞]] ([[ES細胞]]; [[embryonic stem cell]])の培養系やembryoid bodyにおいて多分化能の維持や分化には多くの因子が働いている。アクチビンは、幹細胞の神経誘導に関与する。また、胚性幹細胞由来の[[終脳]][[神経前駆細胞]]における[[皮質介在ニューロン]]分化を制御している<ref name=Cambray2012><pubmed>22588303</pubmed></ref>。ES, [[iPS細胞]]を用いた研究から、アクチビンは線状体投射ニューロンへの細胞分化の決定に関与するものと考えられる<ref name=Arber2015><pubmed>25804741</pubmed></ref>。近年の再生医療研究に欠かせない因子となっている。


=== 骨格筋===
=== 骨格筋===