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== 活性制御因子 ==
== 活性制御因子 ==
 細胞応答におけるコフィリンのリン酸化の変動の解析やSSH1に対するプロテオミクス解析などから複数のSSHの制御因子や結合因子が同定されている。報告されているものを表1に示す。その中でSSH1とSSH2の主要な制御機構を記す。
 細胞応答におけるコフィリンのリン酸化の変動の解析やSSH1に対するプロテオミクス解析などから複数のSSHの制御因子や結合因子が同定されている。報告されているものを表1に示す。その中でSSH1とSSH2の主要な制御機構を記す。
{| class="wikitable"
! 活性化因子 !! 作用 !! 機能
|-
| アクチン線維 || 結合 || コフィリンに対するホスファターゼ活性の活性化
|-
| カルシニューリン(PP2B) || 脱リン酸化 (pSer-937, pSer-978)|| 14-3-3タンパク質の解離によるアクチン線維への結合阻害解除
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| ビンキュリン || 結合 || 機械刺激依存的なコフィリンの脱リン酸化の促進
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! 不活性化因子 !! 作用 !! 機能
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| 14-3-3タンパク質 || リン酸化依存的結合 (pSer-937, pSer-978)|| アクチン線維からの解離によるホスファターゼ活性の不活性化
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| GSK3 || リン酸化 (Ser-21, Ser-25, Ser-32, Ser-35)|| コフィリンに対するホスファターゼ活性の不活性化
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| PAK4 || リン酸化 (N末領域) || コフィリンに対するホスファターゼ活性の不活性化
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| PKD1, PKD2 || リン酸化 (Ser-937, Ser-978)|| 14-3-3タンパク質の結合促進によるアクチン線維からの解離
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! その他 !! 作用 !! 機能
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| β-アレスチン || 結合 || SSH1のスパインへの局在化
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| IRS-4 || 結合 || PI3キナーゼに依存したコフィリンの脱リン酸化に寄与
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| NOD1 || 結合 || 細菌の感染による免疫応答
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| RanBP9 || 結合 || ミトコンドリアへのコフィリンの輸送、SSH1の分解の抑制による安定化
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| SQSTM1/p62 || 結合 || 酸化ストレス応答の抑制
|}
=== アクチン線維との結合による活性化 ===
=== アクチン線維との結合による活性化 ===
 SSH1は、N末端のAドメインがアクチン線維に結合することで1200倍以上活性化する<ref name=Kurita2008></ref><ref name=Nagata-Ohashi2004></ref> [4][10]。SSH1, SSH2において、N末端のAドメインからBドメインにかけては酵素活性部位に対して自己阻害領域として働き、アクチン線維がAドメインと相互作用することによってその阻害が解除されることが示されている<ref name=Kurita2008></ref><ref name=Yang2018></ref><ref name=Takahashi2017></ref> [4][7][11]。
 SSH1は、N末端のAドメインがアクチン線維に結合することで1200倍以上活性化する<ref name=Kurita2008></ref><ref name=Nagata-Ohashi2004></ref> [4][10]。SSH1, SSH2において、N末端のAドメインからBドメインにかけては酵素活性部位に対して自己阻害領域として働き、アクチン線維がAドメインと相互作用することによってその阻害が解除されることが示されている<ref name=Kurita2008></ref><ref name=Yang2018></ref><ref name=Takahashi2017></ref> [4][7][11]。