「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」の版間の差分

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== 薬物相互作用 ==
== 薬物相互作用 ==
 抗うつ薬をはじめとする精神疾患治療薬の多くは長期間の服用を必要とすることから、不活性体への代謝阻害など、併用薬との相互作用の可能性について注意が必要である。パロキセチンはCYP2D6の強い阻害作用およびCYP3A4の阻害作用を有しており[20]、特にCYP2D6で代謝を受ける一部の薬剤(一部のβ遮断薬や統合失調症治療薬など)の作用を増強することが報告されている<ref>'''パロキセチン錠 5mg 10mg 20mg「DSEP」'''<br>インタビューフォーム.</ref> [22]。エスシタロプラムについては、前述の通りCYPを介した薬物相互作用は少ないものの、QT延長を起こす薬剤との併用については注意が必要である<ref>'''エスシタロプラム錠 10mg 20mg「TCK」'''<br>添付文書.</ref> [23]。フルボキサミンはCYP1A2およびCYP2C19の強い阻害作用を有しており、CYP1A2で代謝を受ける筋緊張改善薬チザニジンとの併用は禁忌となっている<ref>'''フルボキサミンマレイン酸塩錠 25mg 50mg 75mg「TYK」'''<br>インタビューフォーム.</ref> [24]。セルトラリンについてはCYP2C19などで代謝を受け、血糖降下薬トルブタミドや胃・十二指腸潰瘍治療薬(H2ブロッカー)であるシメチジンとの併用により薬物動態学的な影響を及ぼすあるいは受けることが知られている<ref>'''セルトラリン錠 25mg 50mg 100mg「DSEP」'''<br>インタビューフォーム.</ref> [25]。
 抗うつ薬をはじめとする精神疾患治療薬の多くは長期間の服用を必要とすることから、不活性体への代謝阻害など、併用薬との相互作用の可能性について注意が必要である。パロキセチンはCYP2D6の強い阻害作用およびCYP3A4の阻害作用を有しており<ref name=Neves2016 />[20]、特にCYP2D6で代謝を受ける一部の薬剤(一部のβ遮断薬や統合失調症治療薬など)の作用を増強することが報告されている<ref>'''パロキセチン錠 5mg 10mg 20mg「DSEP」'''<br>インタビューフォーム.</ref> [22]。エスシタロプラムについては、前述の通りCYPを介した薬物相互作用は少ないものの、QT延長を起こす薬剤との併用については注意が必要である<ref>'''エスシタロプラム錠 10mg 20mg「TCK」'''<br>添付文書.</ref> [23]。フルボキサミンはCYP1A2およびCYP2C19の強い阻害作用を有しており、CYP1A2で代謝を受ける筋緊張改善薬チザニジンとの併用は禁忌となっている<ref>'''フルボキサミンマレイン酸塩錠 25mg 50mg 75mg「TYK」'''<br>インタビューフォーム.</ref> [24]。セルトラリンについてはCYP2C19などで代謝を受け、血糖降下薬トルブタミドや胃・十二指腸潰瘍治療薬(H2ブロッカー)であるシメチジンとの併用により薬物動態学的な影響を及ぼすあるいは受けることが知られている<ref>'''セルトラリン錠 25mg 50mg 100mg「DSEP」'''<br>インタビューフォーム.</ref> [25]。


==関連項目==
* [[うつ病]]
* [[セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬]]
* [[抗うつ薬]]
== 参考文献 ==
== 参考文献 ==

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