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Hirokitanaka (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
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[[Image:V1ComplexRF.png|thumb|350px|<i>図3. 複雑型細胞の受容野構造とその内部メカニズム</i><br /> A. 複雑型細胞の受容野の模式図。上に2次元構造、下に1次元断面図を示す。複雑型細胞ではON領域とOFF領域が重なりあっている。B. 複雑型細胞の受容野構造の内部メカニズム。右のCが複雑型細胞を表した出力ユニット(エネルギーユニットという)を表す。このモデルでは、単純型細胞も模した4つのサブユニット(S1, S2, S3, S4) からの出力が収斂することでCの出力が形成させる。各サブユニットは90度ずつ位相のずれた同じ方位、空間周波数のガボールフィルターをもち、フィルターを通過した信号を半波整流して出力する。このような受容野内部構造により、明るい線分や暗い線分が受容野内部のどの位置に呈示されても、その方位や幅が適切であれば、複雑型細胞は興奮応答を示す。]] | [[Image:V1ComplexRF.png|thumb|350px|<i>図3. 複雑型細胞の受容野構造とその内部メカニズム</i><br /> A. 複雑型細胞の受容野の模式図。上に2次元構造、下に1次元断面図を示す。複雑型細胞ではON領域とOFF領域が重なりあっている。B. 複雑型細胞の受容野構造の内部メカニズム。右のCが複雑型細胞を表した出力ユニット(エネルギーユニットという)を表す。このモデルでは、単純型細胞も模した4つのサブユニット(S1, S2, S3, S4) からの出力が収斂することでCの出力が形成させる。各サブユニットは90度ずつ位相のずれた同じ方位、空間周波数のガボールフィルターをもち、フィルターを通過した信号を半波整流して出力する。このような受容野内部構造により、明るい線分や暗い線分が受容野内部のどの位置に呈示されても、その方位や幅が適切であれば、複雑型細胞は興奮応答を示す。]] | ||
複雑型細胞も、単純型細胞と同様、サイン波の方位や空間周波数に選択性な応答を示す。しかし、単純型細胞の応答が刺激位相に強く依存するのにたいし、複雑型細胞では、方位や空間周波数が最適であれば、位相に関係なく強い反応がみられる。この特性は、最適な方位や、空間周波数が同じで、最適な位相だけが異なる単純型細胞群の出力が複雑型細胞で収斂することでできあがるという仮説が提唱されている<ref name="ref4" />。これを最も単純化したモデルが図3に示す[[エネルギーモデル]](energy model)である。このモデルでは、単純型細胞も模した4つのサブユニット(S1, S2, S3, S4) からの出力が収斂することで、複雑型細胞を模したC(エネルギーユニット)の応答が形成させる。各サブユニットは90度ずつ位相のずれた同じ方位、空間周波数のガボールフィルターをもち、フィルターを通過した信号を半波整流して出力する。さらにサブユニットが同じ時間受容野をもつようにモデルを拡張することで、エネルギーユニットが運動方向選択性を示すようにすることができる。この拡張したエネルギーモデルは[[運動エネルギーモデル]](motion energy model)とよばれている<ref><pubmed> 3973762 </pubmed></ref>。複雑型細胞の大半は運動方向選択性を示すが<ref name="ref3" />、この特性は運動エネルギーモデルでうまく説明できる<ref><pubmed> 1574836 </pubmed></ref>。 | |||
複雑型細胞の多くはまた、自身の受容野内部であれば刺激の位置や明暗コントラスに関係なく両眼視差を検出できることが知られている。これについては[[両眼視差エネルギーモデル]](disparity energy model)を参照のこと<ref><pubmed> 2396096 </pubmed></ref>。 | 複雑型細胞の多くはまた、自身の受容野内部であれば刺激の位置や明暗コントラスに関係なく両眼視差を検出できることが知られている。これについては[[両眼視差エネルギーモデル]](disparity energy model)を参照のこと<ref><pubmed> 2396096 </pubmed></ref>。 |
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