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膜トラフィッキング(メンブレントラフィック:membrane | 膜トラフィッキング(メンブレントラフィック:membrane traffic)とは、膜の分裂や融合によりオルガネラ同士あるいは[[細胞膜]]とオルガネラの間で、小胞(膜)を介してタンパク質や脂質などの輸送や、細胞外へ分泌性因子の放出を行う機構である。この機構は全ての真核細胞に保存されており、神経細胞においては膜タンパク質の軸索・樹状突起への極性輸送、神経突起の伸長や分岐、神経伝達物質の放出、さらには細胞内物質の品質管理(神経変性疾患の原因となるタンパク質凝集塊の除去)など様々な現象に利用されている。 | ||
[[Image:図1 メンブレントラフィックの基本原理.jpg|thumb|right|<b>メンブレントラフィックの基本原理</b><br />メンブレントラフィックの基本は、まず供給側のオルガネラの膜の一部が出芽して、その根本の部分で切り取られて輸送小胞が形成する。その際、小胞に入るべき内腔成分と膜成分の選別が行われる。輸送小胞は細胞内骨格などに沿って特定の受容側のオルガネラに向かって移動し、受容側のオルガネラ膜と接着し、その後膜融合することで内腔成分および膜成分の輸送が完了する。受容側が細胞膜の場合には、内腔成分(分泌因子)が細胞外へと放出される(特に開口放出あるいはエクソサイトーシスと呼ばれる)。]] | [[Image:図1 メンブレントラフィックの基本原理.jpg|thumb|right|<b>メンブレントラフィックの基本原理</b><br />メンブレントラフィックの基本は、まず供給側のオルガネラの膜の一部が出芽して、その根本の部分で切り取られて輸送小胞が形成する。その際、小胞に入るべき内腔成分と膜成分の選別が行われる。輸送小胞は細胞内骨格などに沿って特定の受容側のオルガネラに向かって移動し、受容側のオルガネラ膜と接着し、その後膜融合することで内腔成分および膜成分の輸送が完了する。受容側が細胞膜の場合には、内腔成分(分泌因子)が細胞外へと放出される(特に開口放出あるいはエクソサイトーシスと呼ばれる)。]] |