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TTXはフグに含まれていることは昔から知られていたが、現在では種々な動物(主に海産動物)に発見されている。たとえば[[wikipedia:jp:ヒモムシ|ヒモムシ]]''Lineus fuscoviridis''、[[wikipedia:jp:軟体動物|軟体動物]]''[[wikipedia:Charonia|Charonia]] lampus sauliae''、''[[wikipedia:Nassarius_siquijorensis|Nassarius (Zeuxis) siquijorensis]]''、''Niotha lineate''、イモリ''[[wikipedia:Taricha|Taricha]] spp.''およびカエル''[[wikipedia:Atelopus|Atelopus]] spp.''などである。TTXはフグによって生産されるのではなく、海産の細菌''[[wikipedia:Vibrio alginolyticus|Vibrio alginolyticus]]''およびその他の''Vibrio spp.''によって作られ、食物連鎖を経てフグに達することが証明された。ゆえにフグをそれらの細菌のない条件下で養殖すれば、TTXを持たないフグが出来るはずである。実際にこれが可能であることが証明された。TTXは主にフグの肝臓や卵巣に含まれているが、フグの種類によっては[[wikipedia:jp:皮膚|皮膚]]や[[wikipedia:jp:腸|腸]]にも含まれている。これらの臓器に含まれているTTXの量はフグの種類によって非常に異なり、ほとんどTTXを持たないフグも知られている。 | TTXはフグに含まれていることは昔から知られていたが、現在では種々な動物(主に海産動物)に発見されている。たとえば[[wikipedia:jp:ヒモムシ|ヒモムシ]]''Lineus fuscoviridis''、[[wikipedia:jp:軟体動物|軟体動物]]''[[wikipedia:Charonia|Charonia]] lampus sauliae''、''[[wikipedia:Nassarius_siquijorensis|Nassarius (Zeuxis) siquijorensis]]''、''Niotha lineate''、イモリ''[[wikipedia:Taricha|Taricha]] spp.''およびカエル''[[wikipedia:Atelopus|Atelopus]] spp.''などである。TTXはフグによって生産されるのではなく、海産の細菌''[[wikipedia:Vibrio alginolyticus|Vibrio alginolyticus]]''およびその他の''Vibrio spp.''によって作られ、食物連鎖を経てフグに達することが証明された。ゆえにフグをそれらの細菌のない条件下で養殖すれば、TTXを持たないフグが出来るはずである。実際にこれが可能であることが証明された。TTXは主にフグの肝臓や卵巣に含まれているが、フグの種類によっては[[wikipedia:jp:皮膚|皮膚]]や[[wikipedia:jp:腸|腸]]にも含まれている。これらの臓器に含まれているTTXの量はフグの種類によって非常に異なり、ほとんどTTXを持たないフグも知られている。 | ||
TTXを持っている動物はTTXに対して著しい抵抗性を持っている。たとえば[[wikipedia:Xanthidae|オウギガニ]] | TTXを持っている動物はTTXに対して著しい抵抗性を持っている。たとえば[[wikipedia:Xanthidae|オウギガニ]]、ある種の熱帯魚、および日本サンショウウオのTTXに対する[[wikipedia:LD50|LD50]]はそれぞれ1000、>300、>10000 mouse unit (MU) と測定されている。1 MUは体重20 gの[[wikipedia:jp:マウス|マウス]]を30分で殺すTTXの量である。TTXを持った3種類のフグでのTTX LD50 は700-750、500-550、300-500 MU であった。一方、TTXを持たない4種類のフグでは、LD50は15-18、19-20、13-15、0.9-1.3 と測定された。 | ||
== TTXによる中毒 == | == TTXによる中毒 == |