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同義語:Tetracycline-controlled transcriptional activation systems | 同義語:Tetracycline-controlled transcriptional activation systems | ||
Tet-on/offシステムとは[[wikipedia:JA:抗生物質|抗生物質]][[wikipedia:JA:テトラサイクリン|テトラサイクリン]][[wikipedia:JA:誘導体|誘導体]]である[[wikipedia:JA:ドキシサイクリン|ドキシサイクリン]]を投与することで細胞あるいは動物個体において可逆的に目的遺伝子の発現を調節できる実験系である。 このシステムは[[wikipedia:JA:大腸菌|大腸菌]][[wikipedia:JA: | Tet-on/offシステムとは[[wikipedia:JA:抗生物質|抗生物質]][[wikipedia:JA:テトラサイクリン|テトラサイクリン]][[wikipedia:JA:誘導体|誘導体]]である[[wikipedia:JA:ドキシサイクリン|ドキシサイクリン]]を投与することで細胞あるいは動物個体において可逆的に目的遺伝子の発現を調節できる実験系である。 | ||
==Tet on/off システムとは== | |||
Tet-on/offシステムとは抗生物質テトラサイクリン誘導体であるドキシサイクリンを投与することで細胞あるいは動物個体において可逆的に目的遺伝子の発現を調節できる実験系である。 このシステムは[[wikipedia:JA:大腸菌|大腸菌]]テトラサイクリン耐性[[wikipedia:JA:オペロン|オペロン]]で働くTetリプレッサー(TetR)とTetオペレーター配列(tetO配列)を利用し、TetRはテトラサイクリン非存在下でtetO配列に結合するが、テトラサイクリンが結合するとtetO配列に結合できなくなるという性質を利用している。 ドキシサイクリン存在下で目的遺伝子を発現するものをTet-Onシステム、逆にドキシサイクリン非存在下で目的遺伝子が発現し、ドキシサイクリン存在下では発現が抑制されるものをTet-Offシステムと呼ぶ<ref><pubmed> 1319065 </pubmed></ref>。 | |||
== 基本原理 == | == 基本原理 == | ||
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=== tTA: tetracycline transactivator === | === tTA: tetracycline transactivator === | ||
TetRと[[wikipedia:JA:ヘルペスウイルス|ヘルペスウイルス]]由来の[[wikipedia:JA:VP16|VP16]][[wikipedia:JA:転写活性|転写活性]]ドメイン (VP16AD) | TetRと[[wikipedia:JA:ヘルペスウイルス|ヘルペスウイルス]]由来の[[wikipedia:JA:VP16|VP16]][[wikipedia:JA:転写活性|転写活性]]ドメイン (VP16AD)との融合タンパク質でありtetO配列に結合すると下流のプロモーターを活性化する。ドキシサイクリンと結合するとTetRがtetO配列に結合できなくなるためtetO配列下流のプロモーターは活性化しない。 | ||
=== reverse tTA: reverse tetracycline transactivator === | === reverse tTA: reverse tetracycline transactivator === | ||
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[[Image:Tetonoff図1.jpg|thumb|right|350px|'''図1 Tet-onシステム''']] | [[Image:Tetonoff図1.jpg|thumb|right|350px|'''図1 Tet-onシステム''']] | ||
目的の遺伝子を発現する組織、細胞に適したプロモーターの制御下でrtTAを発現する制御ベクター ( | 目的の遺伝子を発現する組織、細胞に適したプロモーターの制御下でrtTAを発現する制御ベクター (regular vector)、およびTRE配列をもつ最小プロモーター (minimal promoter)の下流に目的遺伝子をつなげた応答ベクター (response vector)の両者を細胞あるいは動物個体に導入する。 発現したrtTAはドキシサイクリン非存在下 (Dox-)ではTREに結合しないが、ドキシサイクリンの培地への添加あるいは動物個体への投与 (Dox+)によりTREと結合するようになり、目的の遺伝子を発現するようになる。また、この発現制御はドキシサイクリン濃度依存的であるためドキシサイクリンの量で発現量を調節することが出来る(図1)。 | ||
== Tet-offシステムの原理 == | == Tet-offシステムの原理 == |