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1. 主嗅覚系に見られるゾーン構造  
1. 主嗅覚系に見られるゾーン構造  


 嗅上皮上には、数百万個もの嗅細胞がシート状に存在している。嗅細胞は、およそ1000種類の匂い分子受容体のうち、1種類を選択的に発現することが知られている。ある一つの匂い分子受容体を発現する嗅細胞の分布を嗅上皮上で調べると、前後軸方向に伸びる帯状のエリア(ゾーン)内で均一に分布することが明らかになった。複数の匂い分子受容体の発現パターンの比較から、嗅上皮は4つのゾーンに区分けされ、各匂い分子受容体はこれら4つのゾーンのうち1つのゾーンに選択的に発現することが示された (Ressler et al 1993, Vassar et al 1993) (図1)。<br> 嗅細胞の軸索は一次嗅覚中枢である嗅球へ投射し、糸球と呼ばれる構造内でシナプス結合を形成する。嗅球の出力ニューロンである僧帽細胞、房飾細胞は糸球内で嗅細胞からのシナプス入力を受け、二次嗅覚中枢である嗅皮質へ軸索投射する。糸球は嗅球表面側にシート状に並んでいて、げっ歯類では片嗅球あたり2000個ほど存在する。それぞれの糸球にはおよそ3000個の嗅細胞軸索が軸索終末を作るが、ひとつの糸球に軸索投射する嗅細胞は同一の匂い分子受容体を発現することが知られている。<br> 各匂い分子受容体を発現する嗅細胞が軸索投射する糸球の位置をマッピングしたところ、同一ゾーン内に配置し異なる匂い分子受容体を発現する嗅細胞の投射先の糸球は嗅球上で前後軸方向に伸びる帯状(ゾーン状)の分布を取ることが明らかになった。また異なる嗅上皮ゾーンに属する嗅細胞は、異なる嗅球ゾーンに配置する糸球に投射することが明らかになった(Ressler et al 1994, Vassar et al 1994)(図1)。このように嗅上皮上の特定のゾーンの嗅細胞が、嗅球上の特定のゾーンに軸索投射する様式は「ゾーンからゾーンへの投射 (zone-to-zone projection)」と呼ばれている。<br> このzone-to-zone projectionに対応するような分子発現が見つかってきている。NCAM familyに属する接着分子OCAMは、嗅上皮の腹側の3つのゾーンの嗅細胞に発現するが、最背側ゾーンの嗅細胞には発現しない。このゾーン状の発現パターンは投射先である嗅球糸球層でも保持され、嗅球の最背側ゾーンでは発現が見られないが、腹側の3つのゾーンでは発現が見られる(Yoshihara et al 1997)。このようなゾーンと対応した接着分子の発現の機能的意義はまだ解明されていない。しかし、特定の匂い分子受容体を発現する嗅細胞軸索が収束する糸球の位置は個体間で保存されており、正確な投射先へ軸索をガイダンスする上で重要な役割を果たしているのかもしれない。<br> このように1990年代前半より非常にシンプルな4分割されたゾーン構造が嗅上皮-嗅球に存在すると考えられてきた。しかし近年多くの匂い分子受容体が単離され、その分布が詳細に検討された結果、4つのゾーンのうち腹側の3つのゾーンに関しては、それぞれのゾーンの境界を越えて分布する受容体が次々と報告されてきた(Norlin et al 2001, Miyamichi et al 2005)。ただし古典的な4分割ゾーンに対応しない分布を示す受容体も前後軸に沿って帯状に発現分布が見られることは共通しており、嗅上皮腹側部は重なりのあるゾーン様構造を持つと現在では考えられている。このモデルに即し、現在では古典的4分割ゾーンのうち腹側の3ゾーンをあわせて腹側ゾーン(ventral zone: V-zone)とし、背側ゾーン(dorsal zone: D-zone)と2つのゾーン構造が嗅上皮-嗅球にあると考えられている。<br> この主嗅覚系に見られるゾーン構造は生物学的にどのような意味を持つのであろうか? D-zoneに配置する嗅細胞を選択的に遺伝子工学的に欠損させたマウスでは、トリメチルチアゾリン(TMT:キツネ糞由来の匂い分子でマウスに先天的な忌避行動を惹起する)に対する先天的な忌避行動が消えてしまうこと、一方TMTを用いた匂い学習は成立することから、TMTに応答する嗅細胞のうち、D-zoneにあるものは先天的な匂い忌避反応に、V-zoneにあるものは後天的な匂い学習に寄与することが示された(Kobayakawa et al 2007)。これらの結果から、D-zoneの嗅細胞は先天的にコードされた匂い‐情動行動に、V-zoneは後天的な学習依存的な匂い‐行動反応に寄与する可能性が示唆される。<br>  
 嗅上皮上には、数百万個もの嗅細胞がシート状に存在している。嗅細胞は、およそ1000種類の匂い分子受容体(嗅覚受容体)のうち、1種類を選択的に発現することが知られている。ある一つの匂い分子受容体を発現する嗅細胞の分布を嗅上皮上で調べると、前後軸方向に伸びる帯状のエリア(ゾーン)内で均一に分布することが明らかになった。複数の匂い分子受容体の発現パターンの比較から、嗅上皮は4つのゾーンに区分され、各匂い分子受容体を発現する嗅細胞はこれら4つのゾーンのうち1つのゾーンに選択的に分布することが示された (Ressler et al 1993, Vassar et al 1993) (図1)。<br>嗅細胞の軸索は一次嗅覚中枢である嗅球へ投射し、糸球と呼ばれる構造内でシナプス結合を形成する。嗅球の出力ニューロンである僧帽細胞、房飾細胞は糸球内で嗅細胞からのシナプス入力を受け、二次嗅覚中枢である嗅皮質へ軸索投射する。糸球は嗅球表面側にシート状に並んでいて、げっ歯類では片嗅球あたり2000個ほど存在する。それぞれの糸球にはおよそ3000個の嗅細胞がシナプス結合を作るが、ひとつの糸球に軸索投射する嗅細胞は同一の匂い分子受容体を発現することが知られている()。<br> 各匂い分子受容体を発現する嗅細胞が軸索投射する糸球の位置をマッピングしたところ、同一ゾーン内に配置し異なる匂い分子受容体を発現する嗅細胞の投射先の糸球は嗅球上で前後軸方向に伸びる帯状(ゾーン状)の分布を取ることが明らかになった。また異なる嗅上皮ゾーンに属する嗅細胞は、異なる嗅球ゾーンに配置する糸球に投射することが明らかになった(Ressler et al 1994, Vassar et al 1994)(図1)。このように嗅上皮上の特定のゾーンの嗅細胞が、嗅球上の特定のゾーンに軸索投射する様式は「ゾーンからゾーンへの投射 (zone-to-zone projection)」と呼ばれている。<br>このzone-to-zone projectionに対応するような分子発現が見つかってきている。NCAM familyに属する接着分子OCAMは、嗅上皮の腹側の3つのゾーンの嗅細胞に発現するが、最背側ゾーンの嗅細胞には発現しない。このゾーン状の発現パターンは投射先である嗅球糸球層でも保持され、腹側の3つのゾーンでは発現が見られるが最背側ゾーンでは発現が見られない(Yoshihara et al 1997)。このようなゾーンと対応した接着分子の発現の機能的意義はまだ解明されていない。しかし、特定の匂い分子受容体を発現する嗅細胞軸索が収束する糸球の位置は個体間で保存されており、正確な投射先へ軸索をガイダンスする上で重要な役割を果たしているのかもしれない。<br> このように1990年代前半より非常にシンプルな4分割されたゾーン構造が嗅上皮と嗅球に存在すると考えられてきた。しかし近年多くの匂い分子受容体の分布が詳細に検討された結果、嗅上皮、嗅球ともに背側ゾーンと腹側ゾーンの2つのゾーンに分割されるという説が有力になってきている。およそ80種類の匂い分子受容体の発現分布をin situ hybridization法で調べたところ、いずれの受容体も前後軸に沿った帯状の発現分布を示した。しかし古典的4ゾーンのうち最背側ゾーンに発現するもの以外の受容体の多くは、古典的4分割ゾーンの何れかに限局することなく固有の帯状の分布を示した。これらの受容体の分布は部分的に重なりあっていることから、腹側ゾーン内部には明確なサブゾーンは存在しないと考えられている。一方、古典的4分割ゾーンの最背側部に位置するゾーン1に発現する受容体は腹側ゾーンに分布することはなく、腹側ゾーンの受容体が背側ゾーンに分布することはないため、嗅上皮と嗅球には背側ゾーンと腹側ゾーンの2つの排他的なゾーンがあると考えられる(Miyamichi et al 2005)。<br> この主嗅覚系に見られるゾーン構造は生物学的にどのような意味を持つのであろうか?背側ゾーンに配置する嗅細胞を選択的に遺伝子工学的に欠損させたマウスでは、トリメチルチアゾリン(TMT:キツネ糞由来の匂い分子でマウスに先天的な忌避行動を惹起する)に対する先天的な忌避行動が消えてしまうことが明らかになっている。一方TMTを用いた匂い学習は成立することから、TMTに応答する嗅細胞のうち、背側ゾーンにあるものは先天的な匂い忌避反応に、腹側ゾーンにあるものは後天的な匂い学習に寄与することが示された(Kobayakawa et al 2007)。これらの結果から、背側ゾーンの嗅細胞は先天的にコードされた、匂いに惹起される情動行動に、腹側ゾーンは経験・学習依存的にコードされる、匂いに惹起される行動反応に寄与する可能性が示唆されている。<br><br>&nbsp;


3. 副嗅覚系に見られるゾーン構造  
3. 副嗅覚系に見られるゾーン構造  


&nbsp;哺乳類では、主嗅覚系とは別にフェロモンを受容するための感覚系として副嗅覚系(鋤鼻嗅覚系)が存在する。フェロモン受容体を発現する鋤鼻神経は鋤鼻器の鋤鼻上皮に細胞体を持ち、その軸索を副嗅覚系一次中枢である副嗅球へ投射する。フェロモン受容体はその構造からV1RとV2Rの2群に分類される。げっ歯類ではV1RはGi2αタンパク質と共役して鋤鼻上皮上層部(apical zone)の鋤鼻神経に発現し、V2RはGoαタンパク質と共役して鋤鼻上皮基底部(basal zone)の鋤鼻神経に発現する。つまりV1Rを発現する鋤鼻神経細胞とV2Rを発現する鋤鼻神経細胞は排他的に2つのゾーンを鋤鼻上皮上で形成している()(図2)。<br> このように鋤鼻上皮上で異なるゾーンに位置するV1R鋤鼻神経、V2R鋤鼻神経は、副嗅球の異なるゾーンに投射することが知られている。V1R鋤鼻神経は、副嗅球の前方部(rostral zone)、V2R鋤鼻b神経は副嗅球後方部(caudal zone)の糸球に選択的に軸索投射している。副嗅覚系に見られるゾーン構造は、V1Rと共発現するGi2やOCAM、V2Rと共発現するGoなどの発現パターンとしても観察することができる()(図2)。<br> 副嗅覚系に見られるゾーン構造の機能的意義は未だに研究段階であるが、ゾーン毎に異なる性状を持つフェロモンの検出に寄与することが知られている。尿中に含まれる様々な化学物質に対する鋤鼻神経細胞の応答を調べたところ、V1Rを発現する鋤鼻神経細胞は揮発性の物質に、V2Rを発現する鋤鼻神経細胞は不揮発性のタンパク質様物質に応答することが明らかになった(Krieger et al 1999)。また雄マウスの涙から抽出されたペプチドフェロモンESP1はV2Rの一つであるV2Rp5で受容され、副嗅球caudal zoneで情報処理されることが明らかになっている(Touhara-lab)<br>  
 哺乳類では、主嗅覚系とは別にフェロモンを受容するための感覚系として副嗅覚系(鋤鼻嗅覚系)が存在する。フェロモン受容体を発現する鋤鼻神経は鋤鼻器の鋤鼻上皮に細胞体を持ち、その軸索を副嗅覚系一次中枢である副嗅球へ投射する。鋤鼻神経に発現するフェロモン受容体はその構造からV1RとV2Rの2群に分類される。げっ歯類ではV1RはGi2αタンパク質と共役して鋤鼻上皮上層部(apical zone)の鋤鼻神経に発現し、V2RはGoαタンパク質と共役して鋤鼻上皮基底部(basal zone)の鋤鼻神経に発現する。つまりV1Rを発現する鋤鼻神経細胞とV2Rを発現する鋤鼻神経細胞は排他的な2つのゾーンを鋤鼻上皮上で形成している(Berghard and Buck 1996, Jia and Halpern 1996)(図2)。<br> このように鋤鼻上皮上で異なるゾーンに位置するV1R鋤鼻神経、V2R鋤鼻神経は、副嗅球の異なるゾーンに投射することが知られている。V1R鋤鼻神経は、副嗅球の前方部(rostral zone)、V2R鋤鼻神経は副嗅球後方部(caudal zone)の糸球に選択的に軸索投射している。副嗅覚系に見られるゾーン構造は、V1Rと共発現するGi2やOCAM、V2Rと共発現するGoなどの発現パターンとしても観察することができる()(図2)。<br> 副嗅覚系に見られるゾーン構造の機能的意義は未だに研究段階であるが、ゾーン毎に異なる性状を持つフェロモンの検出に寄与することが知られている。尿中に含まれる様々な化学物質に対する鋤鼻神経細胞の応答を調べたところ、V1Rを発現する鋤鼻神経細胞は揮発性の物質に、V2Rを発現する鋤鼻神経細胞は不揮発性のタンパク質様物質に応答することが示された(Krieger et al 1999)。また雄マウスの涙から抽出されたペプチドフェロモンESP1はV2Rの一つであるV2Rp5で受容され、副嗅球caudal zoneで情報処理されることが明らかになっている(Haga et al 2010)。さらに最初期遺伝子発現によるフェロモン受容体のリガンドのスクリーニングにより、V1Rに属する一群の受容体は様々なステロイドによく反応し、個体の生理状態のモニタリングに寄与し、一方V2Rに属する一群の受容体は同種の性フェロモンや捕食者の発するフェロモンなど、行動に直結するフェロモンによく応答することが明らかになった(Isogai et al 2011)。<br><br>&nbsp;


4. 小脳にみられるゾーン構造  
4. 小脳にみられるゾーン構造  


 哺乳類の小脳は、小脳皮質と小脳核に分けられる。小脳皮質は正中線に沿って内側部が虫部、外側部が半球、虫部と半球に挟まれた領域を中間部と大きく帯状に3つの部位に分類されている。一方小脳核は内側より室頂核(内側核)、中位核、歯状核(外側核)と分けられる。1940年代より、小脳皮質虫部は室頂核へ、中間部は中位核へ、半球部は外側核へ選択的に投射することから、小脳‐小脳核はそれぞれ3分割されたゾーン構造をとることが示唆されてきた()。<br> 一方、1960年代より、小脳皮質へ登上線維を送り出すオリーブ核の亜領域と、出力先である小脳皮質の亜領域の詳細な検討から、小脳皮質は前後方向に伸びる少なくとも7つのゾーンを形成することが明らかになった。これは小脳皮質の微小電気刺激による逆行性応答のマッピング及び各種トレーサーによる登上線維マッピングによるもので、正中部より、A,B,C1,C2,C3,D1,D2ゾーンと命名されている()(図3)。各領域へ入出力する情報ははっきりとした体部位局在を示し、それぞれのゾーンで処理された情報が複雑な運動や姿勢の制御に重要な役割を果たしていると考えられている。<br><br>&nbsp;
 哺乳類の小脳では、小脳皮質プルキンエ細胞は小脳核へ軸索投射する。小脳皮質は正中線に沿って内側部が虫部、外側部が半球、虫部と半球に挟まれた領域を中間部と前後軸に伸びる帯状の領域に分類される。小脳核は内側より室頂核(内側核)、中位核、歯状核(外側核)と分けられるが、小脳皮質虫部は室頂核へ、中間部は中位核へ、半球部は外側核へ選択的に投射することが明らかになり、小脳は前後軸に広がる3つのゾーンに機能分化することが示唆されていた()。<br> 1960年代に入り、小脳皮質へ登上線維を送り出すオリーブ核の亜領域と、出力先である小脳皮質の亜領域の詳細な検討がなされた。小脳皮質の微小電気刺激によるオリーブ核での逆行性応答のマッピング、そして各種トレーサーによる登上線維マッピングにより、左右の小脳皮質はそれぞれ前後軸に沿って伸びる少なくともA,B,C1,C2,C3,D1,D2の7つのゾーン(longitudinal zones)が存在することが示された()。現在では入力領域のさらなる差別化、そして小脳核への出力パターンを組み合わせることで、A,AX,X, B, A2, C1, CX, C2, C3, D1, D0, D2の12のゾーンが小脳皮質にあると考えられている()(図3)。これらのゾーン構造のうち、BゾーンやC3ゾーンでは「マイクロゾーン」と呼ばれる100~300μm幅と、通常のゾーン構造の幅(~1mm)より更に細かなゾーン構造が見いだされている()。しかしながら、マイクロゾーンが全てのlongitudinal zoneに存在するかはまだ不明でありこれからの研究が俟たれる。<br> これら神経連絡や電気生理学的方法により同定されたゾーン構造とは別に、小脳では様々な分子の発現が前後軸に沿った帯状パターンを示すことが知られている。もっともよく研究されているのはzebrin IIの発現パターンで、前後軸に沿ってzebrin II発現プルキンエ細胞を含むゾーンと発現しないプルキンエ細胞を含むゾーンが交互に並ぶ()。Zebrin II発現ゾーンにはPLCr2やPLCb3、EAAT4が、Zebrin II非発現ゾーンにはPKCdやPLCb4、neuroplastinなどのシナプス伝達に関わる分子が共役して発現するため、ゾーン毎に異なるシナプス可塑性が存在する可能性がある。現在、神経連絡や電気生理学的に同定されたゾーン構造と、分子発現によって見いだされたゾーン構造の間の対応関係を求める動きがある(Apps and Hawkes 2009)。<br><br>


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5. 参考文献&nbsp;
 
Apps and Hawkes 2009 PMID=<br>Berghard and Buck 1996 PMID=8558259<br>Haga et al 2010 PMID=20596023<br>Isogai et al 2011 PMID=21937988<br>Jia and Halpern 1996 PMID=<br>Kobayakawa et al 2007 PMID=17989651<br>Krieger et al 1999<br>Miyamichi et al 2005 PMID=15814789<br>Norlin et al 2001<br>Ressler et al 1993<br>Ressler et al 1994<br>Vasser et al 1993<br>Vasser et al 1994<br>&nbsp;


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(執筆者:柏谷英樹、担当編集委員:藤田一郎)
(執筆者:柏谷英樹、担当編集委員:藤田一郎)
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