「水道周囲灰白質」の版間の差分

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  情動行動の発現に伴って、心拍、血圧の変動など、交感神経系の活性化が伴う。PAGの背側から背外側部への電気刺激、NMDA、ホモシステイン酸などのグルタミン酸作動薬によって、交感神経活動の上昇、血圧、心拍数の上昇などが誘発され<ref><pubmed>20504909</pubmed></ref><ref name=ref16><pubmed>8202441</pubmed></ref>、PAG腹外側部への刺激によって、血圧、心拍数の低下が起こる<ref name=ref16 />。
  情動行動の発現に伴って、心拍、血圧の変動など、交感神経系の活性化が伴う。PAGの背側から背外側部への電気刺激、NMDA、ホモシステイン酸などのグルタミン酸作動薬によって、交感神経活動の上昇、血圧、心拍数の上昇などが誘発され<ref><pubmed>20504909</pubmed></ref><ref name=ref16><pubmed>8202441</pubmed></ref>、PAG腹外側部への刺激によって、血圧、心拍数の低下が起こる<ref name=ref16 />。
  視床下部背内側核(dorsomedial hypothalamic nucleus: DMH)への電気刺激によって、腎交感神経活動や血圧の上昇が誘発されるが、これらの反応は、PAG背外側部へのエンドカンナビノイド(ECB)拮抗剤や、セロトニンの投与によって減弱する<ref><pubmed>21228344</pubmed></ref> したがって、DMHからPAGへの交感神経性入力はECBを介しており、セロトニンはPAGにおける自律神経系の亢進に抑制的に作用すると言える。 
  視床下部背内側核(dorsomedial hypothalamic nucleus: DMH)への電気刺激によって、腎交感神経活動や血圧の上昇が誘発されるが、これらの反応は、PAG背外側部へのエンドカンナビノイド(ECB)拮抗剤や、セロトニンの投与によって減弱する<ref><pubmed>21228344</pubmed></ref> したがって、DMHからPAGへの交感神経性入力はECBを介しており、セロトニンはPAGにおける自律神経系の亢進に抑制的に作用すると言える。
 
 
発声
 
 PAGの外側からその外側の中脳網様体への電気刺激によって、種特異的な、さまざまな発声パターンが誘発される<ref><pubmed>19020021</pubmed></ref>。PAGは、辺縁系(前帯状皮質、中隔、偏桃体)や視床下部、視床正中部から、情動に伴う、あるいは随意性の発声の指令を受け、上丘、下丘、孤束核、三叉神経脊髄路核などから、感覚性入力を受ける。そして、これらの情報を統合して、延髄の後疑核(retroambiguus nucleus)に投射する<ref><pubmed>10906701</pubmed></ref>。後疑核は、発声筋を支配する種々の運動神経群(三叉神経核、顔面神経核、舌下神経核、擬核)に投射している。 PAGへの入力系は、主にグルタミン酸作動性であり、PAGニューロンは、この興奮性入力に加え、GABA作動性の抑制を持続的に受けている<ref><pubmed>7945960</pubmed></ref>。また、Glysine, opioidも抑制性の<ref><pubmed>7903190</pubmed></ref>、アセチルコリン、ヒスタミンは促進性の修飾作用を及ぼす<ref><pubmed>8102315</pubmed></ref>。
 
 




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