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== 脳科学との関連 == | == 脳科学との関連 == | ||
表1のように中枢神経系に存在して機能を担うNRがある。 | |||
最近、NRは概日リズムを調節することがわかった<ref name="ref6"><pubmed>22411605</pubmed></ref>。概日リズムの形成には、1)転写アクチベーターであるBMAL1とCLOCKのヘテロダイマーが、Period (PER)とCryptochrome (CRY)遺伝子の転写を活性化すること、2)PERとCRYのヘテロダイマーは、逆にBMAL1/CLOCKのリプレッサーとして働くことが重要である。BMAL1/CLOCKはオーファンNRであるREV-ERBsの発現を促し、逆にREV-ERBsはBMAL1の発現を抑制する。 | |||
このように、概日リズムと代謝は核内受容体シグナル経路によって連携的にはたらくようになっている。概日時計が、核内受容体の周期的な発現を直接制御して代謝を調節している。核内受容体は、逆に代謝性のシグナルに応答して概日リズムを制御する。 | 糖質グルココルチコイド(Gc)の血中濃度は、視床下部視交叉上核や副腎のはたらきにより日内変動する。Gcと結合したGRは、GREを介してPER1, PER2遺伝子発現を調節するので、Gcの日内変動もまた概日リズムの強化に関わっている。 | ||
甲状腺ホルモンの血中濃度にも日内変動がある。甲状腺を除去するとPER2の周期的な発現が消失する。PPARgのリガンドであるoleoylethanolamide (OEA)も食餌摂取によって昼間に高値を示し、PPARgはBMAL1, REV-ERBaの転写を直接制御している。他にレチノイド受容体もCLOCKと関連がある。 | |||
このように、概日リズムと代謝は核内受容体シグナル経路によって連携的にはたらくようになっている。概日時計が、核内受容体の周期的な発現を直接制御して代謝を調節している。核内受容体は、逆に代謝性のシグナルに応答して概日リズムを制御する。 | |||
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