「扁桃体」の版間の差分

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== 扁桃体内部の線維結合 ==
== 扁桃体内部の線維結合 ==
 
 
[[image:扁桃体2.png|thumb|300px|'''図2.サルの扁桃体内部の線維結合の模式図'''<br>(<ref>'''Aggleton, J.P., & Saunders, R.C.'''<br>The amygdala-what’s happened in the last decade? In J.P. Aggleton (Ed.), The amygdala: a functional analysis. 2nd ed. <br>New York: Oxford University Press (2000)</ref>に基づいて作成)]]
[[image:扁桃体2.png|thumb|300px|'''図2.サルの扁桃体内部の線維結合の模式図'''<br>(<ref>'''Aggleton, J.P., & Saunders, R.C.'''<br>The amygdala-what’s happened in the last decade? <br>In J.P. Aggleton (Ed.), The amygdala: a functional analysis. 2nd ed. <br>New York: Oxford University Press (2000)</ref>に基づいて作成)]]


 トレーサーの微量注入法が開発され、扁桃体の神経核間の結合がサルやラットで詳しく調べられるようになった。図2は、サルの扁桃体内部の線維結合を示す模式図である。外側核は基底核、副基底核に主に投射しているが、その他にも中心核、内側核、前皮質核等にも投射している。基底核は主に中心核に線維を投射しており、その他にも内側核、副基底核、扁桃体周囲皮質に弱い繊維投射がある。副基底核は主に中心核に投射し、その他に内側核、前と後皮質核、扁桃体周囲皮質にも繊維投射がある。中心核と内側核はおもに扁桃体の他の神経核からの投射を受け、視床下部などの皮質下核や脳幹部へ繊維を投射する。サルにおいては、内側核、中心核などの内側の神経核から外側核、基底核、副基底核といった外側の神経核への投射が少ない。しかし、ラットにおいてはそのような結合はサルよりも多く、内側と外側の神経核が相互に結合する。
 トレーサーの微量注入法が開発され、扁桃体の神経核間の結合がサルやラットで詳しく調べられるようになった。図2は、サルの扁桃体内部の線維結合を示す模式図である。外側核は基底核、副基底核に主に投射しているが、その他にも中心核、内側核、前皮質核等にも投射している。基底核は主に中心核に線維を投射しており、その他にも内側核、副基底核、扁桃体周囲皮質に弱い繊維投射がある。副基底核は主に中心核に投射し、その他に内側核、前と後皮質核、扁桃体周囲皮質にも繊維投射がある。中心核と内側核はおもに扁桃体の他の神経核からの投射を受け、視床下部などの皮質下核や脳幹部へ繊維を投射する。サルにおいては、内側核、中心核などの内側の神経核から外側核、基底核、副基底核といった外側の神経核への投射が少ない。しかし、ラットにおいてはそのような結合はサルよりも多く、内側と外側の神経核が相互に結合する。
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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
<references />
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Aggleton, J.P., & Saunders, R.C. (2000). The amygdala-what’s happened in the last decade? In J.P. Aggleton (Ed.), The amygdala: a functional analysis. 2nd ed. New York: Oxford University Press.


小野武年・西条寿夫 (1990). 大脳辺縁系と情動. 感覚統合研究, 8, 1-54.
小野武年・西条寿夫 (1990). 大脳辺縁系と情動. 感覚統合研究, 8, 1-54.

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