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Michionomura (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
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外界より入力された情報は、扁桃体の評価結果にもとづき脳幹、視床下部を介して末梢に出力される。そうした身体情報はふたたび上向系の伝達経路より脳に入力され、島皮質等を経由し、腹内側前頭前野へ投射される。こうした身体信号により基づく表象、および情動が思考や推論といった高次の認知過程を方向づけることが知られている。 | 外界より入力された情報は、扁桃体の評価結果にもとづき脳幹、視床下部を介して末梢に出力される。そうした身体情報はふたたび上向系の伝達経路より脳に入力され、島皮質等を経由し、腹内側前頭前野へ投射される。こうした身体信号により基づく表象、および情動が思考や推論といった高次の認知過程を方向づけることが知られている。 | ||
例えば、ギャンブリング課題での意思決定の質は腹内側前頭前野を損傷すると低下する。ギャンブリング課題とは、一般的に複数あるカードの山のいずれからからカードを1枚づつ引いてゆき、カードに書かれている金額を獲得したり失ったりする中で、より多くの金額を稼ぐことを目指すものである。カードの山にはハイリスク・ハイリターン、およびローリスク・ローリターンのものがあり、前者の山からカードを引き続けると中長期的には必ず損をするよう確率的に固定されている。 | |||
健常の場合、課題の進行に伴ってリスキーな前者の山を避けるようになるが、腹内側前頭前野の損傷者は短期的に得られる大報酬にこだわり続けた結果、大きく損をする。また後者においては、危険な山からカードを引く際の本来生じるはずの予期的な身体において生じるSCR(Skin Conductance Response)の減弱が観察される(Bechara et al., 1996)。このように腹内側前頭前野は中・長期的な展望に立った意思決定を導くための基盤として、中枢-末梢の機能的連関のもと、リスクを回避し、意思決定を最適化に関わる。<br> | |||
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