66
回編集
Hanakohayashi (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
Hanakohayashi (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
||
87行目: | 87行目: | ||
[[ファイル:fig1hh.jpg|right|thumb|400x256px|'''図1.アドヘレンス・ジャンクションにおけるカドヘリン・カテニン複合体の模式図''']] | [[ファイル:fig1hh.jpg|right|thumb|400x256px|'''図1.アドヘレンス・ジャンクションにおけるカドヘリン・カテニン複合体の模式図''']] | ||
[[ファイル:fig2hh.jpg|right|thumb|400x228px|'''図2.カテニン分子群の主な機能''']] | [[ファイル:fig2hh.jpg|right|thumb|400x228px|'''図2.カテニン分子群の主な機能''']] | ||
[[ファイル: | [[ファイル:Fig3_catenin_structure_HH02.jpg|right|thumb|400x228px|'''図3.カテニン分子群のタンパク一次構造''']] | ||
カテニンはカドヘリンの細胞質領域と結合してカドヘリン・カテニン複合体を作るが、カテニンが結合しうるカドヘリンはE–, N–, VE–カドヘリン等のクラッシックカドヘリンのみである。 | カテニンはカドヘリンの細胞質領域と結合してカドヘリン・カテニン複合体を作るが、カテニンが結合しうるカドヘリンはE–, N–, VE–カドヘリン等のクラッシックカドヘリンのみである。 | ||
118行目: | 118行目: | ||
ショウジョウバエの[[アルマジロ]]遺伝子は胚の体節形成に異常を示す変異体のスクリーニングから発見されWntシグナル伝達系の転写制御因子として核内においても機能することが知られていた。のちに[[哺乳類]]のカドヘリン・カテニン複合体中のβ–カテニンがアルマジロ遺伝子のオーソログであることが判明し、[[脊椎動物]]のβ–カテニンにも発生における遺伝子発現において重要な役割があることがわかった。Wntシグナルがない状態では、細胞質のβ–カテニン(カドヘリン・カテニン複合体中のものとは別である)は[[GSK3]]βによりリン酸化され、それを標的とした[[ユビキチン化]]により、[[プロテアソーム]]によるタンパク質分解をうけることで、その量が低く保たれている。WntシグナルがやってくればGSK3βによる[[リン酸化]]が抑制され、β–カテニンは核内へ移行し、[[TCF]]/[[LEF]]と複合体を形成し、[[細胞周期]]関連因子や[[体軸]]決定因子などの標的遺伝子を活性化する<ref name=ref12><pubmed> 22617422 </pubmed></ref>。これは、ウニの発生を初めとし無脊椎動物、脊椎動物両方において報告されている<ref name=ref12><pubmed> 22617422 </pubmed></ref>。神経系においても、シナプス形成と[[可塑性]]や[[神経幹細胞]]の未分化状態の維持など多岐にわたる寄与が報告されている<ref name=ref16>'''Elkouby, Y. M., Frank, D. '''<br>Wnt/beta-Catenin Signaling in Vertebrate Posterior Neural Development<br>''Developmental Biology (San Rafael (CA))'':2010</ref> <ref name=ref17><pubmed> 23377854 </pubmed></ref>。 | ショウジョウバエの[[アルマジロ]]遺伝子は胚の体節形成に異常を示す変異体のスクリーニングから発見されWntシグナル伝達系の転写制御因子として核内においても機能することが知られていた。のちに[[哺乳類]]のカドヘリン・カテニン複合体中のβ–カテニンがアルマジロ遺伝子のオーソログであることが判明し、[[脊椎動物]]のβ–カテニンにも発生における遺伝子発現において重要な役割があることがわかった。Wntシグナルがない状態では、細胞質のβ–カテニン(カドヘリン・カテニン複合体中のものとは別である)は[[GSK3]]βによりリン酸化され、それを標的とした[[ユビキチン化]]により、[[プロテアソーム]]によるタンパク質分解をうけることで、その量が低く保たれている。WntシグナルがやってくればGSK3βによる[[リン酸化]]が抑制され、β–カテニンは核内へ移行し、[[TCF]]/[[LEF]]と複合体を形成し、[[細胞周期]]関連因子や[[体軸]]決定因子などの標的遺伝子を活性化する<ref name=ref12><pubmed> 22617422 </pubmed></ref>。これは、ウニの発生を初めとし無脊椎動物、脊椎動物両方において報告されている<ref name=ref12><pubmed> 22617422 </pubmed></ref>。神経系においても、シナプス形成と[[可塑性]]や[[神経幹細胞]]の未分化状態の維持など多岐にわたる寄与が報告されている<ref name=ref16>'''Elkouby, Y. M., Frank, D. '''<br>Wnt/beta-Catenin Signaling in Vertebrate Posterior Neural Development<br>''Developmental Biology (San Rafael (CA))'':2010</ref> <ref name=ref17><pubmed> 23377854 </pubmed></ref>。 | ||
== | ==δ–カテニン== | ||
p120–カテニンとδ–カテニンがこのグループに属する。(PSD-95やGRIPとも相互作用すると思います。これらの点についても御願い致します) | p120–カテニンとδ–カテニンがこのグループに属する。(PSD-95やGRIPとも相互作用すると思います。これらの点についても御願い致します) | ||
===構造=== | ===構造=== | ||
δ–カテニンはそのアルマジロ反復配列で、カドヘリンの細胞膜に近接した細胞質領域と結合する。 | |||
===発現=== | ===発現=== | ||
δ–カテニンは、神経系特異的な発現が特徴で、δ–カテニンの局在は、樹状突起のシナプスに強く観察され、樹状突起の形態変化に寄与する。 | |||
===機能=== | ===機能=== |
回編集