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==ファミリー== | ==ファミリー== | ||
[[Image:buswold_john_2.jpg|thumb|300px|''' | [[Image:buswold_john_2.jpg|thumb|300px|'''図1.ショウジョウバエのアンテナペディア遺伝子複合体とバイソラックス遺伝子複合体およびマウス(哺乳類)におけるホモログであるHox遺伝子のクラスター'''<br>ショウジョウバエにおけるアンテナペディア遺伝子複合体とバイソラックス遺伝子複合体は進化の過程で遺伝子重複が起こり、哺乳類においてはそのホモログであるHox遺伝子が異なる染色体上に4個のクラスターを形成している。ショウジョウバエと哺乳類における相同の遺伝子は同じ色で示している。哺乳類において、異なる染色体上の同じ番号の遺伝子はパラログ群を形成している。これらの遺伝子は3’側から5’側へと順に発現し、胚の前後軸の形成を誘導する。]] | ||
[[ファイル:Antennapedia2.jpg|thumb|300px|'''図2.ショウジョウバエアンテナペディア変異体'''<br>脚を形成する遺伝子群の転写を活性化する蛋白質(転写因子)をコードするAntennapedia遺伝子の突然変異により、ショウジョウバエの触覚の代わりに、脚が生えてしまう。<br>Wikipediaより。]] | |||
ホメオボックス遺伝子は生物に普遍的に存在し、ゲノム中に特徴的なクラスターを形成しているHox遺伝子群と、Hox以外のゲノム中に散在するnon-Hox遺伝子に大別される。 | ホメオボックス遺伝子は生物に普遍的に存在し、ゲノム中に特徴的なクラスターを形成しているHox遺伝子群と、Hox以外のゲノム中に散在するnon-Hox遺伝子に大別される。 | ||
哺乳類では、Hox geneは異なった染色体上に4個のクラスターを形成しており、発生過程ではこの順番に対応して[[前後軸]]に沿って発現し、その位置に特徴的な[[体節]] | 哺乳類では、Hox geneは異なった染色体上に4個のクラスターを形成しており、発生過程ではこの順番に対応して[[前後軸]]に沿って発現し、その位置に特徴的な[[体節]]構造を誘導する(図1)。ホメオボックス遺伝子の変異により、多細胞生物体の一部の器官が本来の形をとらず他の相同な器官に転換する変化が起こることがあり、これをホメオティック突然変異と呼ぶ<ref><pubmed>103000</pubmed></ref><ref><pubmed>6776413</pubmed></ref> | ||
。ホメオティック突然変異の例として、1980年代に責任遺伝子がクローニングされたショウジョウバエの「[[Antennapedia]]([[アンテナペディア]])変異体」が有名である(図2)<ref><pubmed> 6416827 </pubmed></ref><ref><pubmed> 5263000 </pubmed></ref>。脚を形成する遺伝子群の転写を活性化する蛋白質(転写因子)をコードするAntennapedia遺伝子の突然変異により、ショウジョウバエの触覚の代わりに、脚が生えてしまう。これに関連する研究「初期胚発生の遺伝子コントロールに関する研究」にて、1995年、 [[wikipedia:ja:クリスティアーネ・ニュスライン=フォルハルト|クリスチャーネ・ニュスライン=フォルハルト]](Christiane Nüsslein-Volhard)、 [[wikipedia:ja:エドワード・B・ルイス|エドワード・ルイス]](Edward B. Lewis)、 [[wikipedia:ja:エリック・ヴィーシャウス|エリック・ヴィーシャウス]](Eric Wieschaus)の3人が [[wikipedia:ja:ノーベル生理学・医学賞|ノーベル生理学・医学賞]]を受賞した。 | |||
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==参考文献== | ==参考文献== | ||
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