16,039
回編集
細編集の要約なし |
細編集の要約なし |
||
6行目: | 6行目: | ||
英:synaptic vesicle 独:synaptisches Bläschen 仏:vésicule synaptique | 英:synaptic vesicle 独:synaptisches Bläschen 仏:vésicule synaptique | ||
同義語:シナプス顆粒 | |||
{{box|text= シナプス顆粒は、[[神経細胞]]の[[軸索]]終末である[[シナプス前終末]]に蓄積している分泌小胞の総称である。シナプス顆粒は、神経細胞の興奮に応じて[[シナプス前膜]]と[[膜融合]]を起こし、内容物([[神経伝達物質]])を[[シナプス間隙]]に放出([[エキソサイトーシス]])することによって、[[シナプス伝達]]を行う。シナプス前終末にはこれらの[[分泌小胞]]が多数密集して存在しており、[[wikipedia:ja:電子顕微鏡|電子顕微鏡]]像では顆粒状に観察される。[[海馬]]や[[大脳皮質]]に存在する1 μm程度のシナプス前終末では〜200個のシナプス顆粒が含まれている。 神経伝達物質は、特異的な[[小胞トランスポーター]]タンパク質によってシナプス小胞内に濃縮される。シナプス小胞は、[[アクティブゾーン]]にドックしており、Ca<sup>2+</sup>の流入とともに膜融合を引き起こし、神経伝達物質を放出する。その過程においては、Ca<sup>2+</sup>を感知する[[シナプトタグミン]]、[[SNAREタンパク質]]である[[シナプトブレビン]]と[[シンタキシン]]、[[SNAP-25]]が重要な役割を果たしている。膜融合後は、エンドサイトーシスにより小胞膜画分が回収され、再利用される。その過程は速度によっていくつかのメカニズムが考えられるが、[[クラスリン]]被覆に依存したメカニズムが一つである。}} | {{box|text= シナプス顆粒は、[[神経細胞]]の[[軸索]]終末である[[シナプス前終末]]に蓄積している分泌小胞の総称である。シナプス顆粒は、神経細胞の興奮に応じて[[シナプス前膜]]と[[膜融合]]を起こし、内容物([[神経伝達物質]])を[[シナプス間隙]]に放出([[エキソサイトーシス]])することによって、[[シナプス伝達]]を行う。シナプス前終末にはこれらの[[分泌小胞]]が多数密集して存在しており、[[wikipedia:ja:電子顕微鏡|電子顕微鏡]]像では顆粒状に観察される。[[海馬]]や[[大脳皮質]]に存在する1 μm程度のシナプス前終末では〜200個のシナプス顆粒が含まれている。 神経伝達物質は、特異的な[[小胞トランスポーター]]タンパク質によってシナプス小胞内に濃縮される。シナプス小胞は、[[アクティブゾーン]]にドックしており、Ca<sup>2+</sup>の流入とともに膜融合を引き起こし、神経伝達物質を放出する。その過程においては、Ca<sup>2+</sup>を感知する[[シナプトタグミン]]、[[SNAREタンパク質]]である[[シナプトブレビン]]と[[シンタキシン]]、[[SNAP-25]]が重要な役割を果たしている。膜融合後は、エンドサイトーシスにより小胞膜画分が回収され、再利用される。その過程は速度によっていくつかのメカニズムが考えられるが、[[クラスリン]]被覆に依存したメカニズムが一つである。}} | ||