「エンドカンナビノイド」の版間の差分

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[[Image:Yukihashimotodani fig 2.jpg|thumb|right|300px|'''図 エンドカンナビノイドの生合成と分解経路'''<br>橋本谷祐輝 他:実験医学,Vol.28 No.20:3409-3414,2010より引用]]  
[[Image:Yukihashimotodani fig 2.jpg|thumb|right|300px|'''図 エンドカンナビノイドの生合成と分解経路'''<br>橋本谷祐輝 他:実験医学,Vol.28 No.20:3409-3414,2010より引用]]  


 アナンダミドと2-AGの生合成には複数の経路が知られている。ここでは最も主要であると考えられている経路を示す<ref><pubmed>14595399</pubmed></ref><ref><pubmed>16678907</pubmed></ref>。アナンダミドと2-AGはどちらも膜の[[リン脂質]]から2つの酵素反応によって生成される。アナンダミドは[[''N''-アシル転移酵素]]と[[ホスホリパーゼD]]、2-AGは[[ホスホリパーゼC]](PLC)と[[ジアシルグリセロールリパーゼ]](DGL)によって生成される(図)。[[中枢神経系]]においてエンドカンナビノイドはもっぱら[[ニューロン]]で作られる。しかし[[グリア細胞]]も作ることができるとの報告がある<ref><pubmed>15371507</pubmed></ref>。どちらのエンドカンナビノイドも[[wikipedia:ja:加水分解|加水分解]]によって代謝される。アナンダミドは[[脂肪酸アミド加水分解酵素]](FAAH)、2-AGは[[モノアシルグリセロールリパーゼ]](MGL)によって分解される(図2)。これら主要経路以外にも[[シクロオキシゲナーゼー2]](COX-2)による[[酸化]]によってもアナンダミド、2-AGともに代謝される。また最近2-AGを選択的に分解する新たな酵素としてABHD6とABHD12が同定された<ref><pubmed>18096503</pubmed></ref>。
 アナンダミドと2-AGの生合成には複数の経路が知られている。ここでは最も主要であると考えられている経路を示す<ref><pubmed>14595399</pubmed></ref><ref><pubmed>16678907</pubmed></ref>。アナンダミドと2-AGはどちらも膜の[[リン脂質]]から2つの酵素反応によって生成される。アナンダミドは[[N-アシル転移酵素|''N''-アシル転移酵素]]と[[ホスホリパーゼD]]、2-AGは[[ホスホリパーゼC]](PLC)と[[ジアシルグリセロールリパーゼ]](DGL)によって生成される(図)。[[中枢神経系]]においてエンドカンナビノイドはもっぱら[[ニューロン]]で作られる。しかし[[グリア細胞]]も作ることができるとの報告がある<ref><pubmed>15371507</pubmed></ref>。どちらのエンドカンナビノイドも[[wikipedia:ja:加水分解|加水分解]]によって代謝される。アナンダミドは[[脂肪酸アミド加水分解酵素]](FAAH)、2-AGは[[モノアシルグリセロールリパーゼ]](MGL)によって分解される(図2)。これら主要経路以外にも[[シクロオキシゲナーゼー2]](COX-2)による[[酸化]]によってもアナンダミド、2-AGともに代謝される。また最近2-AGを選択的に分解する新たな酵素としてABHD6とABHD12が同定された<ref><pubmed>18096503</pubmed></ref>。


== カンナビノイド受容体  ==
== カンナビノイド受容体  ==

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