「てんかん」の版間の差分

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 有病率(prevalence rate)とはある時点での患者の割合であるが、調査日における対象人口1000人あたりの患者数で示される。治療継続中または最終発作から5年未満の患者を活動性てんかんとみなして調査する。有病率を考える上で問題となるのは調査方法である。つまり、てんかんの診断方法をいかにするか、単発の発作を除いているか、小児期では発熱時の発作を除いているか、どの地域で調査するか、調査がpopulation based surveyなのか、hospital based surveyなのか、あるいは登録制度を持っている国ではそこに集積されたデータを用いているか、などである。調査地域の年齢構成が異なるため、対象年齢別の調査にする必要がある。これらの要因で有病率は異なる。表6に地域調査による最近の年齢別に有病率が報告されているデータを示した。前年例で見ると4.8から15.4とばらつくが、これは調査の方法論に起因するものと考えられる。最近は先進国では高齢者が増加しているが、有病率は高齢者で比較的高くなる傾向が認められる。国内では地域調査は少ないが、小児期(0歳から12歳)の有病率は8.8、単発または発熱時の発作を除くと5.3と報告されている(16)。
 有病率(prevalence rate)とはある時点での患者の割合であるが、調査日における対象人口1000人あたりの患者数で示される。治療継続中または最終発作から5年未満の患者を活動性てんかんとみなして調査する。有病率を考える上で問題となるのは調査方法である。つまり、てんかんの診断方法をいかにするか、単発の発作を除いているか、小児期では発熱時の発作を除いているか、どの地域で調査するか、調査がpopulation based surveyなのか、hospital based surveyなのか、あるいは登録制度を持っている国ではそこに集積されたデータを用いているか、などである。調査地域の年齢構成が異なるため、対象年齢別の調査にする必要がある。これらの要因で有病率は異なる。表6に地域調査による最近の年齢別に有病率が報告されているデータを示した。前年例で見ると4.8から15.4とばらつくが、これは調査の方法論に起因するものと考えられる。最近は先進国では高齢者が増加しているが、有病率は高齢者で比較的高くなる傾向が認められる。国内では地域調査は少ないが、小児期(0歳から12歳)の有病率は8.8、単発または発熱時の発作を除くと5.3と報告されている(16)。


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|- 表6.地域調査による年代別てんかんの有病率<BR>文献 (17)を一部改変して引用
|+ 表6.地域調査による年代別てんかんの有病率<br>文献 (17)を一部改変して引用
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|国及び報告者
|国及び報告者
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==参考文献==
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