「パーソナリティ障害」の版間の差分

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===DSM-III以前===
===DSM-III以前===
<ref name=ref02>'''林 直樹'''<br>パーソナリティ障害概念の歴史 DSM-III以前<br>In: 神庭重信、池田学、ed. DSM-5を読み解く<br>''東京: 中山書店''; 2014:138-150.</ref>
<ref name=ref02>'''林 直樹'''<br>パーソナリティ障害概念の歴史 DSM-III以前<br>In: 神庭重信、池田学、ed. DSM-5を読み解く<br>''東京: 中山書店''; 2014:138-150.</ref>
 精神医学の教科書の幾つかでは、Pinel, P. (1801)の[[妄想]]なき狂気(manie sans délire)や理性的狂気(la folie raisonnante)がパーソナリティ障害概念の濫觴だとされている。それは、例えば「妄想を伴わずに周期的に起る、患者がなお理性の力で行動を抑えられる怒りの発作(理性的狂気)」に見られるように、病的行動の背後に幻覚・妄想や気分症状がないことを特徴とする[[精神障害]]であった。その弟子であるEsquirol, J.É.などによるモノマニー(monomanie)についての議論では、殺人モノマニー、窃盗モノマニーといった特定の衝動に支配された行動を示す症例が記述されている。
 精神医学の教科書の幾つかでは、Pinel, P. (1801)の[[妄想]]なき狂気(manie sans délire)や理性的狂気(la folie raisonnante)がパーソナリティ障害概念の濫觴だとされている。それは、例えば「妄想を伴わずに周期的に起る、患者がなお理性の力で行動を抑えられる怒りの発作(理性的狂気)」に見られるように、病的行動の背後に幻覚・妄想や気分症状がないことを特徴とする[[精神障害]]であった。その弟子であるEsquirol, J.É.などによるモノマニー(monomanie)についての議論では、殺人モノマニー、窃盗モノマニーといった特定の衝動に支配された行動を示す症例が記述されている。


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