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大脳皮質第5層の二種類の主要な興奮性細胞のうちの一種は[[皮質下投射細胞]](subcortical projection neurons, SCPNs)と呼ばれ、[[脊髄]]、[[上丘]]、[[橋]]などへ長い[[軸索]]を伸ばし大脳皮質からの主要な出力経路を形成する9。皮質下投射細胞は広範な皮質領野に存在しており、例えば[[運動野]]の皮質下投射細胞は[[上位運動ニューロン]]として[[皮質脊髄路]]を形成している。 | 大脳皮質第5層の二種類の主要な興奮性細胞のうちの一種は[[皮質下投射細胞]](subcortical projection neurons, SCPNs)と呼ばれ、[[脊髄]]、[[上丘]]、[[橋]]などへ長い[[軸索]]を伸ばし大脳皮質からの主要な出力経路を形成する9。皮質下投射細胞は広範な皮質領野に存在しており、例えば[[運動野]]の皮質下投射細胞は[[上位運動ニューロン]]として[[皮質脊髄路]]を形成している。 | ||
皮質下投射細胞は幅1–2細胞、高さ数細胞程度の細長いクラスター(SCPNマイクロカラム)を形成する10–12('''図1''')。皮質に沿って多数の皮質下投射細胞マイクロカラムが周期的に配置し、ハニカム状の六方格子配列をとっている12。このような皮質下投射細胞マイクロカラムはマウスの[[視覚野]]、[[体性感覚野]]、運動野10, 12や[[wj:ヒト|ヒト]][[言語野]]<u> | 皮質下投射細胞は幅1–2細胞、高さ数細胞程度の細長いクラスター(SCPNマイクロカラム)を形成する10–12('''図1''')。皮質に沿って多数の皮質下投射細胞マイクロカラムが周期的に配置し、ハニカム状の六方格子配列をとっている12。このような皮質下投射細胞マイクロカラムはマウスの[[視覚野]]、[[体性感覚野]]、運動野10, 12や[[wj:ヒト|ヒト]][[言語野]]<u>(編集部コメント:言語野には運動性言語野と感覚性言語野があるのでどちらかご記述ください)</u>11で共通にみられ、いずれもよく似た構造を持つ。 | ||
第5層のもう一種の興奮性細胞である皮質投射細胞(cortical projection neuron, | 第5層のもう一種の興奮性細胞である皮質投射細胞(cortical projection neuron, CPNs)は、同側や対側の大脳皮質に軸索を投射し中継経路を形成している9。これらの皮質投射細胞もマイクロカラム(CPNマイクロカラム)を形成し、SCPNマイクロカラムと互い違いに並んでいる('''図1''')12。 | ||
第5層にはさらに[[パルブアルブミン]]発現細胞(PV細胞)および[[ソマトスタチン]] | 第5層にはさらに[[パルブアルブミン]]発現細胞(PV細胞)および[[ソマトスタチン]]発現細胞(SOM細胞)の2種の主要な抑制性細胞があり13近傍の皮質細胞を抑制している('''図1''')。この2種の抑制性細胞のいずれもSCPNマイクロカラムに含まれるように配置しているが、CPNマイクロカラムとはほぼ無関係に配置している12。 | ||
従って、第5層においてはすべての主要な細胞タイプが、細胞タイプ特異的なマイクロカラムとその格子構造に組織化されている。 | 従って、第5層においてはすべての主要な細胞タイプが、細胞タイプ特異的なマイクロカラムとその格子構造に組織化されている。 |