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Gradient echo | Gradient echo | ||
励起のための電磁波(RFパルス)を与えたのちに、再収束パルスを与えず、勾配磁場を用いて信号を取り出す手法。局所の静磁場の不均一性による位相分散の影響を取り除くことは出来ないが、再収束パルスを必要としないため高速撮像に向く。また、後述の[[機能的磁気共鳴画像法#BOLD信号の発見|blood oxygenation-level dependent (BOLD)コントラスト]]fMRIのように、(鉄などによる)局所の静磁場の不均一性を強調したい場合にも用いられる。 | |||
=== エコープラナー法 === | === エコープラナー法 === | ||
Echo planar imaging, EPI | Echo planar imaging, EPI | ||
一度のRFパルスの後、[[グラジエントエコー法]]あるいは[[スピンエコー法]]の信号収集時間を極端に延長し、読み出し勾配磁場を急速に変動させることで連続的なグラジエントエコーを発生させ、画像化に必要なデータを全て収集してしまう方法。<math>T_2^*</math> | 一度のRFパルスの後、[[グラジエントエコー法]]あるいは[[スピンエコー法]]の信号収集時間を極端に延長し、読み出し勾配磁場を急速に変動させることで連続的なグラジエントエコーを発生させ、画像化に必要なデータを全て収集してしまう方法。<math>T_2^*</math>緩和の影響が強く、かつ原理的にもっとも高速な撮像法の一つである。fMRIで利用されるBOLD信号(後述)は<math>T_2^*</math>緩和に依存し、かつ高い時間分解能が必要とされるため、本手法が用いられる('''図3''')。 | ||
[[ファイル:Hanakawa Fig 3.png|サムネイル|右|400px| '''図3. それぞれの強調像の比較'''<br>三次元撮像(3d)T<sub>1</sub>強調画像(magnetization-prepared rapid gradient echo, MPRAGE)では脳脊髄液が黒く、白質が明るい灰色、灰白質がその中間の暗い灰色に見える。<br>T<sub>2</sub>強調画像(sampling perfection with application optimized contrasts using different flip angle evolution, SPACE)では逆に白質が最も暗く、灰白質、脳脊髄液と明るく見える。<br>機能的MRI用のmulti-band echo planar imaging(MB-EPI)ではT<sub>2</sub>に似たコントラストを示すが、副鼻腔による磁場不均一の影響を受ける<math>T_2^*</math>強調であるため前頭部の信号の一部が欠損している。]] | [[ファイル:Hanakawa Fig 3.png|サムネイル|右|400px| '''図3. それぞれの強調像の比較'''<br>三次元撮像(3d)T<sub>1</sub>強調画像(magnetization-prepared rapid gradient echo, MPRAGE)では脳脊髄液が黒く、白質が明るい灰色、灰白質がその中間の暗い灰色に見える。<br>T<sub>2</sub>強調画像(sampling perfection with application optimized contrasts using different flip angle evolution, SPACE)では逆に白質が最も暗く、灰白質、脳脊髄液と明るく見える。<br>機能的MRI用のmulti-band echo planar imaging(MB-EPI)ではT<sub>2</sub>に似たコントラストを示すが、副鼻腔による磁場不均一の影響を受ける<math>T_2^*</math>強調であるため前頭部の信号の一部が欠損している。]] |