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PRKNミスセンス病因変異・レアバリアントとタンパク質の安定性・マイトファジーとの相関を培養細胞で調べた研究がある<ref name=Yi2019><pubmed>30994895</pubmed></ref> 。病態が比較的重篤なミスセンス病因変異は、すべてマイトファジー活性が50%以下に低下していた。しかし、病態が軽度・病態への意義が不明なミスセンス病因変異・レアバリアントでは、マイトファジーへの影響がほとんどなく、まれに亢進しているものも観察された。ユビキチンリガーゼ活性やタンパク質の安定性に影響しない病因変異については、不活性状態を解くアミノ酸への置換(REPを不安定化させるF146AやW403A、図3参照)の導入により、マイトファジー活性が戻ることが示された。この観察は、Parkinの不活性状態を解く化合物がパーキンソン病の疾患修飾薬となる可能性を示唆している。 | PRKNミスセンス病因変異・レアバリアントとタンパク質の安定性・マイトファジーとの相関を培養細胞で調べた研究がある<ref name=Yi2019><pubmed>30994895</pubmed></ref> 。病態が比較的重篤なミスセンス病因変異は、すべてマイトファジー活性が50%以下に低下していた。しかし、病態が軽度・病態への意義が不明なミスセンス病因変異・レアバリアントでは、マイトファジーへの影響がほとんどなく、まれに亢進しているものも観察された。ユビキチンリガーゼ活性やタンパク質の安定性に影響しない病因変異については、不活性状態を解くアミノ酸への置換(REPを不安定化させるF146AやW403A、図3参照)の導入により、マイトファジー活性が戻ることが示された。この観察は、Parkinの不活性状態を解く化合物がパーキンソン病の疾患修飾薬となる可能性を示唆している。 | ||
Parkin変異によるパーキンソン病の典型的な臨床像として、40歳未満での発症、緩慢な病態進行、正常な認知機能、下肢ジストニア、良好なL-ドーパへの反応性、が挙げられる <ref name=久保紳一郎、波田野琢、服部信孝2013>< | Parkin変異によるパーキンソン病の典型的な臨床像として、40歳未満での発症、緩慢な病態進行、正常な認知機能、下肢ジストニア、良好なL-ドーパへの反応性、が挙げられる <ref name=久保紳一郎、波田野琢、服部信孝2013>'''久保紳一郎、波田野琢、服部信孝. 2013.'''<br>常染色体劣性パーキンソン病 In ''パーキンソン病と運動症状'', ed. 高橋良輔, pp. 400-06: 中山書店</ref> 。神経病理学的特徴として、黒質および青斑核に限局した神経細胞減少を示し、グリオーシスは通常見られない。孤発性パーキンソン病の特徴的病理所見であるレビュー小体は通常みられない<ref name=久保紳一郎、波田野琢、服部信孝2013></ref> 。10歳未満での発症の報告もあり、Parkinはドーパミン神経発生の段階で機能していることが推察される<ref name=Matsumine1997><pubmed>9042918</pubmed></ref><ref name=Takei2000><pubmed>11086400</pubmed></ref> 。 | ||
Parkin変異患者由来のiPS細胞から作製したドーパミン神経では、リン酸化ユビキチンのシグナルが低下し、不良ミトコンドリアの神経軸索輸送停止が障害されている<ref name=Shiba-Fukushima2017><pubmed>28541509</pubmed></ref> 。 | Parkin変異患者由来のiPS細胞から作製したドーパミン神経では、リン酸化ユビキチンのシグナルが低下し、不良ミトコンドリアの神経軸索輸送停止が障害されている<ref name=Shiba-Fukushima2017><pubmed>28541509</pubmed></ref> 。 |