「Αシヌクレイン」の版間の差分

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==== ミトコンドリア障害 ====
==== ミトコンドリア障害 ====
 パーキンソン病患者脳でミトコンドリア呼吸鎖の障害を認めることや<ref name=Mizuno1998><pubmed>9749580</pubmed></ref> 、ミトコンドリア障害を惹起する薬剤(1-Methyl-4-phenyl- 1,2,3,6-tetrahydropyridine/MPTP、ロテノンなど)がドパミン神経細胞死を誘導すること<ref name=Bhurtel2019><pubmed>30605763</pubmed></ref> 、さらにミトコンドリア品質管理を担うPINK1 (PTEN-induced kinase 1)やParkinなどの遺伝子変異により家族性パーキンソン病が発症することから<ref name=Ge2020><pubmed>32169097</pubmed></ref> 、ミトコンドリア障害はパーキンソン病病態において重要な役割をもつと考えられている。細胞内においてミトコンドリアは活性酸素種の主たる産生部位であり、その障害により酸化的ストレスが増大する。一方、αシヌクレインはミトコンドリアの分裂・融合、凝集に関与すること<ref name=Pozo Devoto2017><pubmed>28883016</pubmed></ref> 、野生型・変異型αシヌクレインの過剰発現はミトコンドリア断片化・機能障害をもたらすことが示されている<ref name=Pozo Devoto2017><pubmed>28698628</pubmed></ref> 。
 パーキンソン病患者脳でミトコンドリア呼吸鎖の障害を認めることや<ref name=Mizuno1998><pubmed>9749580</pubmed></ref> 、ミトコンドリア障害を惹起する薬剤(1-Methyl-4-phenyl- 1,2,3,6-tetrahydropyridine/MPTP、ロテノンなど)がドパミン神経細胞死を誘導すること<ref name=Bhurtel2019><pubmed>30605763</pubmed></ref> 、さらにミトコンドリア品質管理を担うPINK1 (PTEN-induced kinase 1)やParkinなどの遺伝子変異により家族性パーキンソン病が発症することから<ref name=Ge2020><pubmed>32169097</pubmed></ref> 、ミトコンドリア障害はパーキンソン病病態において重要な役割をもつと考えられている。細胞内においてミトコンドリアは活性酸素種の主たる産生部位であり、その障害により酸化的ストレスが増大する。一方、αシヌクレインはミトコンドリアの分裂・融合、凝集に関与すること<ref name=PozoDevoto2017a><pubmed>28883016</pubmed></ref> 、野生型・変異型αシヌクレインの過剰発現はミトコンドリア断片化・機能障害をもたらすことが示されている<ref name=PozoDevoto2017b><pubmed>28698628</pubmed></ref> 。


==== 細胞・オルガネラ膜破綻 ====
==== 細胞・オルガネラ膜破綻 ====

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