「むずむず脚症候群」の版間の差分

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|+表2. 特発性むずむず脚症候群の候補遺伝子
|+表2. 特発性むずむず脚症候群の候補遺伝子
! Gene symbol !! Name !! 染色体位置
! 遺伝子シンボル!! 遺伝子名 !! 染色体位置
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| [https://www.genenames.org/data/gene-symbol-report/#!/hgnc_id/HGNC:7000 MEIS1] || Meis homeobox 1 || 2p  
| [https://www.genenames.org/data/gene-symbol-report/#!/hgnc_id/HGNC:7000 MEIS1] || Meis homeobox 1 || 2p  
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 Clemensらは、'''図2'''に示すように、[[背後側視床下部]]ドパミン[[A11細胞群]]からの抑制性投射線維連絡の機能不全を病態の中心的存在と捉えている28) <ref name=Clemens2006><pubmed>16832090</pubmed></ref> 。すなわち、ドパミンA11細胞群からの信号は、[[体性感覚]]入力に関わる[[前頭前野]]と、直接あるいは[[橋]]の[[背側縫線核]]を介して脊髄の自律神経回路を構成する脊髄中間外側細胞(IML)、ならびに体性神経回路の[[脊髄]][[後角]]細胞へ抑制性の投射線維連絡を形成しているが、このA11細胞群におけるドパミン活動低下がこれらの抑制性投射系の機能不全をもたらし、その結果、脚の筋肉からの筋求心路を介した不特定の体性感覚入力が増大し、むずむず脚症候群の異常感覚発現をもたらすと考えられている。
 Clemensらは、'''図2'''に示すように、[[背後側視床下部]]ドパミン[[A11細胞群]]からの抑制性投射線維連絡の機能不全を病態の中心的存在と捉えている28) <ref name=Clemens2006><pubmed>16832090</pubmed></ref> 。すなわち、ドパミンA11細胞群からの信号は、[[体性感覚]]入力に関わる[[前頭前野]]と、直接あるいは[[橋]]の[[背側縫線核]]を介して脊髄の自律神経回路を構成する脊髄中間外側細胞(IML)、ならびに体性神経回路の[[脊髄]][[後角]]細胞へ抑制性の投射線維連絡を形成しているが、このA11細胞群におけるドパミン活動低下がこれらの抑制性投射系の機能不全をもたらし、その結果、脚の筋肉からの筋求心路を介した不特定の体性感覚入力が増大し、むずむず脚症候群の異常感覚発現をもたらすと考えられている。


 また、この抑制性投射系の異常は[[ノルアドレナリン]]系を介した[[交感神経]]の活性化をもたらし、この結果、高閾値の[[筋]]の[[求心性神経]]の活動異常をもたらし、筋の異常活動、すなわち周期性四肢運動を誘発するとされる。また、[[セロトニン]]作動性の背側縫線核も病態に関与しているので、これが[[SSRI]]などの抗うつ薬がむずむず脚症候群の症状を誘発・悪化させる原因29) <ref name=Rottach2008><pubmed>18468624</pubmed></ref> になっていると理解できる。
 また、この抑制性投射系の異常は[[ノルアドレナリン]]系を介した[[交感神経]]の活性化をもたらし、この結果、高閾値の[[筋]]の[[求心性神経]]の活動異常をもたらし、筋の異常活動、すなわち周期性四肢運動を誘発するとされる。また、[[セロトニン]]作動性の背側縫線核も病態に関与しているので、これが[[選択的セロトニン再取り込み阻害剤]] ([[selective serotonin uptake inhibitor]], [[SSRI]])などの抗うつ薬がむずむず脚症候群の症状を誘発・悪化させる原因29) <ref name=Rottach2008><pubmed>18468624</pubmed></ref> になっていると理解できる。


===二次性むずむず脚症候群===
===二次性むずむず脚症候群===

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