「アルゴノート」の版間の差分

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 アルゴノートの機能は、リン酸化などの翻訳後修飾によって調節される<ref name=Shen2013><pubmed>23636329</pubmed></ref><ref name=Han2020><pubmed>33184234</pubmed></ref><ref name=Nishida2020><pubmed>32914505</pubmed></ref>  [39-41]。AGOのユビキチン化は、標的RNA依存的miRNA分解(target-directed miRNA degradation, TDMD)に関わる<ref name=Han2020><pubmed>33184234</pubmed></ref>  [40]。
 アルゴノートの機能は、リン酸化などの翻訳後修飾によって調節される<ref name=Shen2013><pubmed>23636329</pubmed></ref><ref name=Han2020><pubmed>33184234</pubmed></ref><ref name=Nishida2020><pubmed>32914505</pubmed></ref>  [39-41]。AGOのユビキチン化は、標的RNA依存的miRNA分解(target-directed miRNA degradation, TDMD)に関わる<ref name=Han2020><pubmed>33184234</pubmed></ref>  [40]。


== 機能欠損と疾患 ==
== ヒト疾患との関わり ==
 ヒトの4種類のAGOメンバーと結合するmiRNAは高い割合で重複するため、AGOメンバー間の機能に重複があると推察された<ref name=Hafner2010><pubmed>20371350</pubmed></ref>  [42]。しかし、例えばAGO3の機能喪失は、知的障害を発症することが報告されており、AGOメンバー間の機能的代償は部分的であるといえる。ヒトのAGO1およびAGO3遺伝子を含むゲノム領域の欠失は、神経認知障害、発達遅延、知的障害、骨年齢遅延等に関与する可能性が示唆されている<ref name=Tokita2015><pubmed>25271087</pubmed></ref>  [43]。また、ヒトのAGO1遺伝子の変異は、自閉症スペクトラム障害や知的障害に関連することが示唆されている<ref name=Schalk2022><pubmed>34930816</pubmed></ref>  [44]。miRNAの機能と、がんなどの疾患との相関に関しては多くの報告がある<ref name=Iorio2012><pubmed>22351564</pubmed></ref>  [45]。PIWIとpiRNAの機能欠損は不妊症を導く<ref name=Wang2022><pubmed>35403682</pubmed></ref>  [46]。
 ヒトの4種類のAGOメンバーと結合するmiRNAは高い割合で重複するため、AGOメンバー間の機能に重複があると推察された<ref name=Hafner2010><pubmed>20371350</pubmed></ref>  [42]。しかし、例えばAGO3の機能喪失は、[[知的障害]]を発症することが報告されており、AGOメンバー間の機能的代償は部分的であるといえる。ヒトのAGO1およびAGO3遺伝子を含むゲノム領域の欠失は、神経[[認知障害]]、[[発達遅延]]、知的障害、[[骨年齢]]遅延等に関与する可能性が示唆されている<ref name=Tokita2015><pubmed>25271087</pubmed></ref>  [43]。また、ヒトのAGO1遺伝子の変異は、[[自閉症スペクトラム障害]]や知的障害に関連することが示唆されている<ref name=Schalk2022><pubmed>34930816</pubmed></ref>  [44]。miRNAの機能と、[[がん]]などの疾患との相関に関しては多くの報告がある<ref name=Iorio2012><pubmed>22351564</pubmed></ref>  [45]。PIWIとpiRNAの機能欠損は[[不妊症]]を導く<ref name=Wang2022><pubmed>35403682</pubmed></ref>  [46]。


== 関連用語 ==
== 関連用語 ==

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