「標的認識」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
編集の要約なし
編集の要約なし
61行目: 61行目:
 図8の説明   
 図8の説明   


—脊髄内外における運動神経を中心としたターゲッティング(Tom Jessellら)ー  Tom Jessellは長年にわたり脊髄の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で運動神経細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子メカニズムが明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的なターゲット認識が必要であるがこれについても分子メカニズムが明らかにされつつある<ref><pubmed>19804761</pubmed></ref><ref><pubmed>22078502</pubmed></ref>。  また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉のターゲット認識は様々なガイダンス分子が関与することが知られ、SemaphorinやEph-Ephrinが関与することが明らかにされている(図9)<ref><pubmed>19109910</pubmed></ref>。[[Image:辞典09.jpg|thumb|center|図9 脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射]]  
—脊髄内外における運動神経を中心としたターゲッティング(Tom Jessellら)ー  Tom Jessellは長年にわたり脊髄の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で運動神経細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子メカニズムが明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的なターゲット認識が必要であるがこれについても分子メカニズムが明らかにされつつある<ref><pubmed>19804761</pubmed></ref><ref><pubmed>22036571</pubmed></ref>。  また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉のターゲット認識は様々なガイダンス分子が関与することが知られ、SemaphorinやEph-Ephrinが関与することが明らかにされている(図9)<ref><pubmed>19109910</pubmed></ref>。[[Image:辞典09.jpg|thumb|center|図9 脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射]]  


 図9の説明 脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋位置により、外側と内側に分かれる。それぞれの細胞は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群と外側にある筋群に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には様々な分子メカニズムが関与していることが明らかにされてきている。  
 図9の説明 脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋位置により、外側と内側に分かれる。それぞれの細胞は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群と外側にある筋群に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には様々な分子メカニズムが関与していることが明らかにされてきている。  
131

回編集

案内メニュー