「カルシトニン遺伝子関連ペプチド」の版間の差分

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 さらに、島皮質<ref name=Liu2020 />34や[[前帯状皮質]]<ref name=Li2019><pubmed>30717631</pubmed></ref>40においてCGRPが増加すると、グルタミン酸作動性シグナル伝達が増強され、痛みの不快感が増強されることが示されている。このように、CGRPは急性の痛みに加え、慢性的疼痛の形成にも関与する。
 さらに、島皮質<ref name=Liu2020 />34や[[前帯状皮質]]<ref name=Li2019><pubmed>30717631</pubmed></ref>40においてCGRPが増加すると、グルタミン酸作動性シグナル伝達が増強され、痛みの不快感が増強されることが示されている。このように、CGRPは急性の痛みに加え、慢性的疼痛の形成にも関与する。


=== 嫌悪的行動 ===
==== 嫌悪的行動 ====
 CGRPは[[不安]]や[[恐怖]]といった[[情動]]行動、ならびに食物<ref name=Campos2017><pubmed>28581479</pubmed></ref>41や光に対する[[嫌悪行動]]に関与する。これらの行動は、恐怖や不安を引き起こす[[分界条床核]]を含む扁桃体のシナプス伝達をCGRPが調節することによって制御されることが知られている<ref name=Sink2011><pubmed>21289190</pubmed></ref>42。さらに分界条床核において遊離されるCGRPはストレスに応答して、[[不安応答ペプチド]]である[[副腎皮質刺激ホルモン放出因子]]の放出を増加させ、不安行動を惹起することが示されている<ref name=Sink2013><pubmed>23376701</pubmed></ref>43。
 CGRPは[[不安]]や[[恐怖]]といった[[情動]]行動、ならびに食物<ref name=Campos2017><pubmed>28581479</pubmed></ref>41や光に対する[[嫌悪行動]]に関与する。これらの行動は、恐怖や不安を引き起こす[[分界条床核]]を含む扁桃体のシナプス伝達をCGRPが調節することによって制御されることが知られている<ref name=Sink2011><pubmed>21289190</pubmed></ref>42。さらに分界条床核において遊離されるCGRPはストレスに応答して、[[不安応答ペプチド]]である[[副腎皮質刺激ホルモン放出因子]]の放出を増加させ、不安行動を惹起することが示されている<ref name=Sink2013><pubmed>23376701</pubmed></ref>43。


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