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===局在化機構=== | ===局在化機構=== | ||
リソソーム可溶性タンパク質の多くは、生合成経路およびエンドサイトーシス経路を介してリソソームに輸送される(図)。粗面小胞体で合成された加水分解酵素などの可溶性タンパク質は、シスゴルジ体で糖鎖部分にマンノース6―リン酸(mannose 6-phosphate: M6P)の付加を受け、トランスゴルジ網でマンノース6-リン酸受容体(mannose 6-phosphate receptor)と結合し、クラスリン/ | リソソーム可溶性タンパク質の多くは、生合成経路およびエンドサイトーシス経路を介してリソソームに輸送される(図)。粗面小胞体で合成された加水分解酵素などの可溶性タンパク質は、シスゴルジ体で糖鎖部分にマンノース6―リン酸(mannose 6-phosphate: M6P)の付加を受け、トランスゴルジ網でマンノース6-リン酸受容体(mannose 6-phosphate receptor)と結合し、クラスリン/AP小胞に取り込まれる。その後、クラスリン被覆は脱重合し、被覆を失った小胞は後期エンドソームと融合する。後期エンドソームに入ったリソソーム酵素は、酸性環境下におかれることでM6P受容体から解離し、マンノース残基のリン酸基が除去され、リソソームへ輸送される。被覆タンパク質とM6P受容体はトランスゴルジ網に回収され再利用される。なおM6P非依存的な局在化機構も存在する<ref name="ref4" />。 | ||
リソソーム可溶性タンパク質への特異的なM6Pの付加は、ゴルジ体に局在するN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)-1-リン酸転移酵素およびGlcNAc-1-リン酸ジエステルα-GlcNAc転移酵素が担っている。多くのリソソーム酵素は前者に特異的に認識されるアミノ酸配列を持ち、この酵素が欠損すると様々なリソソーム酵素がリソソームに輸送されず、リソソーム病のムコ脂質症Ⅱ型(I細胞病) あるいはⅢ型を引き起こす。 | リソソーム可溶性タンパク質への特異的なM6Pの付加は、ゴルジ体に局在するN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)-1-リン酸転移酵素およびGlcNAc-1-リン酸ジエステルα-GlcNAc転移酵素が担っている。多くのリソソーム酵素は前者に特異的に認識されるアミノ酸配列を持ち、この酵素が欠損すると様々なリソソーム酵素がリソソームに輸送されず、リソソーム病のムコ脂質症Ⅱ型(I細胞病) あるいはⅢ型を引き起こす。 |
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