「カリウムチャネル」の版間の差分

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 2TM型(二回膜貫通領域と一つのP領域)が二個直列につながったサブユニット構造をしているのがtwo-pore domainカリウム(K2P)チャネルである<ref><pubmed>11053038</pubmed></ref><ref><pubmed>15939489</pubmed></ref>。タンデム(直列)ポアドメインtandem pore domain K チャネルとも呼ばれる。すなわち、ポアの形成に関わるドメインが一つのサブユニット上に二つ存在し、二量体を形成することで一つのイオン透過経路をもったイオンチャネルとなる。これまでに15種のK2Pチャネルサブユニットが同定されており、電気生理学的特性や薬理学的な特性から6つのサブファミリー([[TWIK]]、[[TREK]]、[[TASK]]、[[TALK]]、[[THINK]]、[[TRAAK]])に分類されている。
 2TM型(二回膜貫通領域と一つのP領域)が二個直列につながったサブユニット構造をしているのがtwo-pore domainカリウム(K2P)チャネルである<ref><pubmed>11053038</pubmed></ref><ref><pubmed>15939489</pubmed></ref>。タンデム(直列)ポアドメインtandem pore domain K チャネルとも呼ばれる。すなわち、ポアの形成に関わるドメインが一つのサブユニット上に二つ存在し、二量体を形成することで一つのイオン透過経路をもったイオンチャネルとなる。これまでに15種のK2Pチャネルサブユニットが同定されており、電気生理学的特性や薬理学的な特性から6つのサブファミリー([[TWIK]]、[[TREK]]、[[TASK]]、[[TALK]]、[[THINK]]、[[TRAAK]])に分類されている。


 比較的最近遺伝子が単離されたカリウムチャネルであり、他のカリウムチャネルに比べると生理的な機能や構造活性相関の解析は進んでいない。電気生理学的特性から[[背景(漏洩)カリウム電流]]を担っていると考えられ静止膜電位の形成や膜抵抗の決定に関与していると考えられている。TREK1で形成されるイオンチャネルは最もよく研究されているK2Pチャネルであり、膜電位や細胞膜の[[PIP2]]との相互作用、[[リン酸化]]、pH、膜の伸展、熱などによる制御が示され、多様式polymodalな制御を受けるイオンチャネルであると知られてきている<ref><pubmed>17375039</pubmed></ref>。  
 比較的最近遺伝子が単離されたカリウムチャネルであり、他のカリウムチャネルに比べると生理的な機能や構造活性相関の解析は進んでいない。電気生理学的特性から[[背景(漏洩)カリウム電流]]を担っていると考えられ静止膜電位の形成や膜抵抗の決定に関与していると考えられている。TREK1で形成されるイオンチャネルは最もよく研究されているK2Pチャネルであり、膜電位や細胞膜の[[ホスファチジルイノシトール#PI.284.2C5.29P2|ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸]]との相互作用、[[リン酸化]]、pH、膜の伸展、熱などによる制御が示され、多様式polymodalな制御を受けるイオンチャネルであると知られてきている<ref><pubmed>17375039</pubmed></ref>。


== 神経細胞におけるカリウムチャネルの役割 ==
== 神経細胞におけるカリウムチャネルの役割 ==

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