「オリゴデンドロサイト」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
33行目: 33行目:
=== ガラクトセレブロシドとスルファチド ===
=== ガラクトセレブロシドとスルファチド ===


 ミエリンは脂質に富み、乾燥重量の70 – 85%前後が脂質であるといわれている。[[ガラクトセレブロシド]](GalC)はその代表で、[[セラミド]]の1-ヒドロキシ残基に[[wikipedia:JA:ガラクトース|ガラクトース]]が結合したものである。[[セラミドガラクトシルトランスフェラーゼ]]が触媒する。ミエリン形成前のいわゆるPro-oligodendrocyte(ミエリン前駆細胞の事でしょうか?)の段階から発現している。GalCの発現は、[[wikipedia:JA:モノクローナル抗体|モノクローナル抗体]]O1により認識される。また、GalCのガラクトースの4位の[[wikipedia:JA:ヒドロキシ基|ヒドロキシ基]]に[[wikipedia:JA:硫酸基|硫酸基]]が結合したものが、[[スルファチド]](Sulf)でこれもミエリン膜に豊富に存在する。Sulfはモノクローナル抗体O4により認識される。Sulfが発現する前の[[オリゴデンドロサイト前駆細胞]]も、このO4抗体により認識されるが、この[[wikipedia:JA:抗原|抗原]]はSulfではなくいまだにその実態は明らかになっていない。GalCの合成にかかわる酵素としてセラミドガラクトシルトランスフェラーゼ(CGT, EC 2.4.1.45)が、Sulfの合成にかかわるものとしてセレブロシドスルフォトランスフェラーゼ(CST, EC 2.8.2.11)がある<ref name=ref10>ミエリンの脂質に関するサイト<br>http://www.glycoforum.gr.jp/science/glycogenes/10/10J.html</ref>。
 ミエリンは脂質に富み、乾燥重量の70 – 85%前後が脂質であるといわれている。[[ガラクトセレブロシド]](GalC)はその代表で、[[セラミド]]の1-ヒドロキシ残基に[[wikipedia:JA:ガラクトース|ガラクトース]]が結合したものである。[[セラミドガラクトシルトランスフェラーゼ]]が触媒する。ミエリン形成前のいわゆるPro-oligodendrocyte(ミエリン前駆細胞の事でしょうか?)の段階から発現している。GalCの発現は、[[wikipedia:JA:モノクローナル抗体|モノクローナル抗体]]O1により認識される。また、GalCのガラクトースの4位の[[wikipedia:JA:ヒドロキシ基|ヒドロキシ基]]に[[wikipedia:JA:硫酸|硫酸]]基が結合したものが、[[スルファチド]](Sulf)でこれもミエリン膜に豊富に存在する。Sulfはモノクローナル抗体O4により認識される。Sulfが発現する前の[[オリゴデンドロサイト前駆細胞]]も、このO4抗体により認識されるが、この[[wikipedia:JA:抗原|抗原]]はSulfではなくいまだにその実態は明らかになっていない。GalCの合成にかかわる酵素としてセラミドガラクトシルトランスフェラーゼ(CGT, EC 2.4.1.45)が、Sulfの合成にかかわるものとしてセレブロシドスルフォトランスフェラーゼ(CST, EC 2.8.2.11)がある<ref name=ref10>ミエリンの脂質に関するサイト<br>http://www.glycoforum.gr.jp/science/glycogenes/10/10J.html</ref>。


=== ミエリンタンパク質 ===
=== ミエリンタンパク質 ===