「意味性認知症」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
144行目: 144行目:


=== svPPAの診断基準 ===
=== svPPAの診断基準 ===
 Gorno‐Tempiniらが2011年に発表した診断基準<ref name=Gorno-Tempini2011></ref><ref name=池田学2013></ref>[9][10]を'''表2'''に示す。
 Gorno‐Tempiniらが2011年に発表した診断基準<ref name=Gorno-Tempini2011></ref><ref name=池田学2013></ref>[9][10]を'''表2'''に示す。PPAの診断基準を満たす例について,svPPAの診断基準を満たすかを検討する.
 
{| class="wikitable"
|+表2. svPPAの診断基準
|-
! style="text-align:left" |PPAの診断基準
|-
| '''包含基準:'''<br>
以下の1~3の基準を満たさなければならない.<br>
 1.最も顕著な臨床症状は言語の困難さである.<br>
 2.これらの障害が日常生活における障害の主たる要因である.<br>
 3.発症時および病初期において失語が最も目立つ障害である.<br>
<br>
'''除外基準:'''<br>
PPAの診断には以下の1~4の基準が否定されなければならない.<br>
 1.他の非変性性神経系障害または医学的疾患により障害パターンがよりよく説明される.<br>
 2.精神科的診断により認知障害がよりよく説明される.<br>
 3.顕著な初期のエピソード記憶,視覚性記憶,視知覚性の障害.<br>
 4.顕著な初期の行動障害.<br>
|-
! style="text-align:left" |svPPA の診断基準
|-
| 次の2つの中核症状がなければならない.<br>
 1.物品に対する呼称障害.<br>
 2.単語理解の障害.<br>
 
次の特徴のうち少なくとも3つを満たさなければならない.<br>
 1.対象物の知識の障害.特に低頻度,低親密度のものに対して.<br>
 2.表層失読,もしくは表層失書.<br>
 3.復唱は保たれる.<br>
 4.発話産生(文法と発話運動面)は保たれる.
|}
注:Gorno-Tempiniらの原著<ref name=Gorno-Tempini2011></ref>[9]を池田らが翻訳して紹介しており<ref name=池田学2013></ref>[10],その内容を変えずに一部改変している。


== 鑑別診断 ==
== 鑑別診断 ==

案内メニュー