「意味性認知症」の版間の差分

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 既視感がないので、知人と会っても挨拶せずに行き過ぎる。このため「無礼になった」と解釈される場合がある。自覚している場合はテレビドラマを見てストーリーを追いにくいと述べる事がある。既視感があるはずの有名人の顔写真を用いて障害の有無を評価できる。家族の顔の方が有名人より認識しやすい。
 既視感がないので、知人と会っても挨拶せずに行き過ぎる。このため「無礼になった」と解釈される場合がある。自覚している場合はテレビドラマを見てストーリーを追いにくいと述べる事がある。既視感があるはずの有名人の顔写真を用いて障害の有無を評価できる。家族の顔の方が有名人より認識しやすい。


 右優位萎縮例では人物の意味記憶障害だけでなく、有名な建造物や景色(例:東京タワー、富士山)の認知障害も出現しやすい<ref name=小森憲治郎2003>'''小森憲治郎、 池田学、 中川賀嗣、 田辺敬貴 (2003).'''<br>意味記憶における右側頭葉の役割. -semantic dementiaにおける検討-. 高次脳機能研究 23: 107-118。</ref>[23]
 右優位萎縮例では人物の意味記憶障害だけでなく、有名な建造物や景色(例:東京タワー、富士山)の認知障害も出現しやすい<ref name=小森憲治郎2003>'''小森憲治郎、池田学、中川賀嗣、田辺敬貴 (2003).'''<br>意味記憶における右側頭葉の役割. -semantic dementiaにおける検討-. 高次脳機能研究 23: 107-118。</ref>。


 右側頭葉優位萎縮例の臨床像はright-temporal lobe syndrome(右側頭葉症候群)と呼ばれることがあり、これを左側頭葉優位萎縮例とは異なる症候群であるとする見解がある。一方で、長期経過中に出現する症状を比較するとほとんどの症状は共通して出現する事から、両者は共に意味記憶障害を基盤としているとの指摘もある<ref name=Kashibayashi2010><pubmed>20375502</pubmed></ref>[24]
 右側頭葉優位萎縮例の臨床像はright-temporal lobe syndrome(右側頭葉症候群)と呼ばれることがあり、これを左側頭葉優位萎縮例とは異なる症候群であるとする見解がある。一方で、長期経過中に出現する症状を比較するとほとんどの症状は共通して出現する事から、両者は共に意味記憶障害を基盤としているとの指摘もある<ref name=Kashibayashi2010><pubmed>20375502</pubmed></ref>。


=== 自伝的記憶、エピソード記憶 ===
=== 自伝的記憶、エピソード記憶 ===

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