「蝸牛」の版間の差分

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(1,第一段落の周波数局在に関する記述を変えました.2,線維連絡の図をつけました.3,tip linkの記載を変えました.)
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== 有毛細胞の線維連絡 ==
== 有毛細胞の線維連絡 ==


[[ファイル:蝸牛_図2.jpg]]
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 有毛細胞は,蝸牛軸に分布する[[蝸牛神経節]](ラセン神経節)細胞からの[[一次求心性神経線維]]と[[シナプス]]を形成する。求心性神経線維は蝸牛神経節の中枢側で蝸牛神経を形成し,[[脳幹]]の[[蝸牛神経核]]へと入力する。1つの内有毛細胞は10〜30本の[[有髄]]の求心性神経線維([[type-I線維]])とシナプス結合するのに対して,外有毛細胞では1本の[[無髄]]の求心性線維([[type-II線維]])が枝分かれをして複数(10〜20個)の外有毛細胞を支配する。このため,聴覚信号の伝達には内有毛細胞が特に重要な働きをしている。一方,外有毛細胞は主に遠心性神経線維からの投射を受けており,後述のように基底膜振動の増幅に関わることが知られている。この遠心性神経線維は主に脳幹の上オリーブ核に起源をもつ。  
 有毛細胞は,蝸牛軸に分布する[[蝸牛神経節]](ラセン神経節)細胞からの[[一次求心性神経線維]]と[[シナプス]]を形成する。求心性神経線維は蝸牛神経節の中枢側で蝸牛神経を形成し,[[脳幹]]の[[蝸牛神経核]]へと入力する。1つの内有毛細胞は10〜30本の[[有髄]]の求心性神経線維([[type-I線維]])とシナプス結合するのに対して,外有毛細胞では1本の[[無髄]]の求心性線維([[type-II線維]])が枝分かれをして複数(10〜20個)の外有毛細胞を支配する。このため,聴覚信号の伝達には内有毛細胞が特に重要な働きをしている。一方,外有毛細胞は主に遠心性神経線維からの投射を受けており,後述のように基底膜振動の増幅に関わることが知られている。この遠心性神経線維は主に脳幹の上オリーブ核に起源をもつ。