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== コアプロモーター == | == コアプロモーター == | ||
転写基本因子とRNAポリメラーゼが結合して転写開始複合体が形成される、転写開始に必要最小限のDNA領域であり、転写開始点の前後の数十base pair (bp)程度の大きさである<ref name=ref1 />。クラスIIのプロモーターには、転写開始点を含むイニシエーター、また、転写開始点上流にTATAボックスやTFIIB認識領域などが存在する<ref name=ref1>。 | 転写基本因子とRNAポリメラーゼが結合して転写開始複合体が形成される、転写開始に必要最小限のDNA領域であり、転写開始点の前後の数十base pair (bp)程度の大きさである<ref name=ref1 />。クラスIIのプロモーターには、転写開始点を含むイニシエーター、また、転写開始点上流にTATAボックスやTFIIB認識領域などが存在する<ref name=ref1 />。 | ||
== 転写基本因子 == | == 転写基本因子 == | ||
TFIIA, TFIIB, TFIID, TFIIE, TFIIF, TFIIHなどが存在し、RNA polIIと共にコアプロモーター上に転写開始複合体を形成することで、RNApolIIに正確な位置(転写開始点)から転写を開始させる役割を果たしている1)。転写基本因子群の多くはサブユニット構造をとる複合体であり、特に、TFIIDはTATAボックス結合タンパク質(TATA-binding protein; TBP)とそのサブユニット群(TBP-associated factor; TAF)から構成され、転写開始複合体を形成する上で中心的な役割を果たす<ref name=ref2><pubmed>7917332</pubmed></ref><ref name=ref3><pubmed>8811195< | TFIIA, TFIIB, TFIID, TFIIE, TFIIF, TFIIHなどが存在し、RNA polIIと共にコアプロモーター上に転写開始複合体を形成することで、RNApolIIに正確な位置(転写開始点)から転写を開始させる役割を果たしている1)。転写基本因子群の多くはサブユニット構造をとる複合体であり、特に、TFIIDはTATAボックス結合タンパク質(TATA-binding protein; TBP)とそのサブユニット群(TBP-associated factor; TAF)から構成され、転写開始複合体を形成する上で中心的な役割を果たす<ref name=ref2><pubmed>7917332</pubmed></ref><ref name=ref3><pubmed>8811195</pubmed></ref><ref name=ref4><pubmed>21420851</pubmed></ref>。興味深いことに、TBPはTATAボックス認識に貢献するばかりではなく、以下に紹介するTATAレスプロモーターからの転写、さらには、クラスI及びクラスIIIのプロモーターからの転写にも必要であることが明らかにされており、真核細胞における転写制御において必須な役割を果たしている<ref name=ref6><pubmed>1657708</pubmed></ref>。 | ||
==TATAボックスとTATAレスプロモーター == | ==TATAボックスとTATAレスプロモーター == |