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===パイロトーシス=== | ===パイロトーシス=== | ||
[[wikipedia:ja:細菌|細菌]]などに感染した[[wikipedia:ja:マクロファージ|マクロファージ]]は、しばしば[[カスパーゼ1]]依存的 で[[インターロイキン1β]]([[IL-1β]])などの産生を伴うネクローシス様の細胞死を起こす。Cooksonら は、そのような細胞死をパイロトーシス(pyroptosis)と呼ぶことを提唱した<ref name=ref11><pubmed>11303500</pubmed></ref> <ref name=ref12><pubmed>19148178</pubmed></ref> 。パイロトーシスの特徴は当初、 | [[wikipedia:ja:細菌|細菌]]などに感染した[[wikipedia:ja:マクロファージ|マクロファージ]]は、しばしば[[カスパーゼ1]]依存的 で[[インターロイキン1β]]([[IL-1β]])などの産生を伴うネクローシス様の細胞死を起こす。Cooksonら は、そのような細胞死をパイロトーシス(pyroptosis)と呼ぶことを提唱した<ref name=ref11><pubmed>11303500</pubmed></ref> <ref name=ref12><pubmed>19148178</pubmed></ref> 。パイロトーシスの特徴は当初、 | ||
# | #カスパーゼ1依存的であること | ||
#速やかな細胞の膨潤・破裂・細胞膜バリア機能の喪失を伴うこと | #速やかな細胞の膨潤・破裂・細胞膜バリア機能の喪失を伴うこと | ||
#[[wikipedia:ja:染色体|染色体]]の部分的断片化([[wikipedia:TUNEL assay|TUNEL]]陽性)が生じるがアポトーシスほど核の凝集も生じず[[ | #[[wikipedia:ja:染色体|染色体]]の部分的断片化([[wikipedia:TUNEL assay|TUNEL]]陽性)が生じるがアポトーシスほど核の凝集も生じず[[カスパーゼ3]]活性化も生じないこと | ||
等が挙げられている<ref name=ref13><pubmed>11029008</pubmed></ref> | 等が挙げられている<ref name=ref13><pubmed>11029008</pubmed></ref>。その後、カスパーゼ1の活性化は[[インフラマソーム]]と呼ばれるタンパク質複合体を介して生じることや、刺激の種類によってはカスパーゼ1と類似の構造を持つカスパーゼ11がパイロトーシス様の細胞死を引き起こすこと、さらにカスパーゼ1活性非依存的なパイロトーシス様の細胞死が存在することも明らかとなった。パイロトーシスにこれらパイロトーシス様の細胞死まで含むべきか否か、その定義は未だ確定していない。あまりに細かい分類や名称の定義はかえって混乱を呼ぶ可能性もある。現状では、上記2、3の形態変化を示し、カスパーゼ1と類似の構造を持つ[[カスパーゼ4]]/[[カスパーゼ5|5]]/[[カスパーゼ11|11]]依存的な細胞死や、カスパーゼ1依存的ではないがその活性化を伴う細胞死を、広い意味でパイロトーシスとみなす考えもある<ref name=ref14><pubmed>25879289</pubmed></ref>。パイロトーシスは感染応答を示す免疫系細胞で研究が進んでいるが、神経細胞が示すカスパーゼ1依存的細胞死もパイロトーシスとみなせるとの報告がある<ref name=ref15><pubmed>24398937</pubmed></ref>。 | ||
===フェロプトーシス=== | ===フェロプトーシス=== |