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2019年11月2日 (土) 11:50時点における版
しかし最近、生後間もないマウスへのプロテアソーム阻害剤の長期間・連続投与によって神経変性が誘導されることが報告された[1]。また、プロテアソームRPを構成するATPaseサブユニットRpt2を脳特異的にノックアウトすると、ユビキチン陽性のLewy体様の封入体が蓄積すると共に神経変性が誘導される[2]。他方、Rpt3を運動ニューロン特異的にノックアウトすると、TAR DNA-binding protein 43 kDa (TDP-43)、fused in sarcoma (FUS)、ユビキチン2、optineurinなどの筋萎縮性側索硬化症(ALS)の神経変性原因遺伝子産物が細胞内分布異常あるいは過剰蓄積して ALS様の症状を呈した[3]。われわれも20Sプロテアソームの分子集合因子PAC1をマウス中枢神経系で欠損させてニューロンのプロテアソームレベルを持続的に低下させると、小脳変性を誘発して神経変性疾患様の症状に陥ることを見出した(図7)。これらの結果により、プロテアソームが神経細胞の恒常性維持に必須であることが遺伝学的に証明された[4]。
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Romero-Granados, R., Fontán-Lozano, Á., Aguilar-Montilla, F.J., & Carrión, Á.M. (2011).
Postnatal proteasome inhibition induces neurodegeneration and cognitive deficiencies in adult mice: a new model of neurodevelopment syndrome. PloS one, 6(12), e28927. [PubMed:22174927] [PMC] [WorldCat] [DOI] - ↑
Bedford, L., Hay, D., Devoy, A., Paine, S., Powe, D.G., Seth, R., ..., & Mayer, R.J. (2008).
Depletion of 26S proteasomes in mouse brain neurons causes neurodegeneration and Lewy-like inclusions resembling human pale bodies. The Journal of neuroscience : the official journal of the Society for Neuroscience, 28(33), 8189-98. [PubMed:18701681] [PMC] [WorldCat] [DOI] - ↑
Tashiro, Y., Urushitani, M., Inoue, H., Koike, M., Uchiyama, Y., Komatsu, M., ..., & Takahashi, R. (2012).
Motor neuron-specific disruption of proteasomes, but not autophagy, replicates amyotrophic lateral sclerosis. The Journal of biological chemistry, 287(51), 42984-94. [PubMed:23095749] [PMC] [WorldCat] [DOI] - ↑ 引用エラー: 無効な
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