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== 2色ISH法、蛍光ISH法、抗体染色との2重染色 == | == 2色ISH法、蛍光ISH法、抗体染色との2重染色 == | ||
発色法では、アルカリフォスファターゼ (AP) | 発色法では、アルカリフォスファターゼ (AP) の基質を変えることにより、2つの遺伝子の発現を同時に検出できる。すなわち、調べたい2つの遺伝子のRNAプローブをDIGまたはフルオレセインで標識し、混合プローブでハイブリダイゼーションさせる。まずAP標識抗フルオレセイン抗体で反応させ、洗浄、発色まで行う(基質は[[wikipedia:ja:Fast Red|Fast Red]])。その後、酸処理(0.1M[[wikipedia:ja:グリシン|グリシン]]-HCl、pH2.2)および後固定を行って1色めのアルカリフォスファターゼを失活させる。その後、AP標識抗DIG抗体で反応させ、洗浄、発色を行う(基質NBT/BCIP)。または、DIGまたはフルオレセインで標識した2つのRNAプローブでハイブリダイゼーションさせて洗浄、HRP標識抗DIG抗体で反応させ、HRPの基質ジアミノベンジジン(Diaminobenzidine: DAB)を用いてまず発色させる。次に、AP標識抗フルオレセイン抗体で反応させ、その後APの基質(NBT, BCIP)を用いて発色させる。 | ||
蛍光ISH法では、HRP標識の抗体に対して、[[wikipedia:ja:tyramide|tyramide]]を結合させた低分子(X: BiotinやFluoresceinなど)を反応させシグナルを増強させる方法 (tyramide signal amplification: TSA) を用いる。すなわちtyramideは、ペルオキシダーゼ活性によってラジカル化し組織(Tyr, Trpなど)に集積する。Xが蛍光物質であればそのままシグナルを検出でき、そうでなければXに対する蛍光標識抗体または[[wikipedia:ja:ストレプトアビジン|ストレプトアビジン]]を反応させて間接的に検出することもできる。細胞レベルでmRNAの共在性を証明するためには蛍光ISH法は必須であり、AP反応系Fast Red/[[wikipedia:ja:HNPP|HNPP]]と組み合わせることで2重蛍光ISH法を行うことができる。抗体染色との2重染色では、以上のISH工程をタンパク質分解酵素なしで行ってそのあと通常の間接蛍光抗体染色を行う、あるいは先にビオチン化抗体と蛍光標識アビジンを用いてRNAseフリーで抗体染色を行い、その後AP反応系Fast Red/HNPPによるISH法を行うなどの方法がある。さらなる多重蛍光ISH法については、hybridization chain reaction法がある。 | |||
== マイクロRNAを検出するISH法 == | == マイクロRNAを検出するISH法 == |